『空の青さを知る人よ』ネタバレ感想・レビュー!金室慎之介とかいう可愛いオッサンw「あの花」世代へのメッセージ映画だった。

 

 

成瀬
楽しみにしていた『空の青さを知る人よ』を見てきてので感想とレビューを書く。

『あの花』『ここさけ』に続いて、監督・長井龍雪&脚本家・岡田麿里&キャラクターデザイン・総作画監督・田中将賀が再集結!
これは期待せずにいられないと公開初日で見てきた。

先に言っておく。
3部作の中で1番よかった(^ ^)

 

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『空の青さを知る人よ』基本情報

2019年10月11日に公開されたアニメ映画。
埼玉県・秩父を舞台に描いた『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』『心が叫びたがってるんだ。』の監督・長井龍雪、脚本家・岡田麿里、キャラクターデザイン&総作画監督・田中将賀が再結集し、前2作同様に秩父を舞台にオリジナルストーリーで描いた長編アニメ映画。
吉沢亮、吉岡里帆が声優に挑戦!

スッタフ・キャスト

原作 – 超平和バスターズ
監督 – 長井龍雪
脚本 – 岡田麿里
キャラクターデザイン・総作画監督 – 田中将賀
主題歌・エンディングテーマ – あいみょん「空の青さを知る人よ」、「葵」

(声の出演)

金室慎之介 / しんの – 吉沢亮
相生あかね – 吉岡里帆
相生あおい – 若山詩音
新渡戸団吉 – 松平健
中村正道 – 落合福嗣
中村正嗣 – 大地葉
大滝千佳 – 種﨑敦美

登場人物紹介

しんの – 吉沢亮

13年前からやって来た、18歳の金室慎之介。
なぜ彼が時を超えてきたのかは謎で本人も分かっていない。

金室慎之介 – 吉沢亮

売れないギタリスト。31歳。
あかねの元恋人。
高校卒業後、ミュージシャンとしての成功を夢見て上京。
それ以来。あかねや地元の友人との親交も途絶え、音信不通になっていた。
今回、大物歌手のバックミュージシャンとして、13年ぶりに町に帰ってくることに・・・。

相生あかね – 吉岡里帆

あおいの姉。
市役所勤務の31歳。
高校三年の時に両親を失い、当時恋人だった慎之介との状況をあきらめ、卒業後、地元で就職。
親代わりとしてあおいを育ててきた。
浮いた噂もなく、恋愛から遠ざかったいるようだが・・・・。

相生あおい – 若山詩音

進路未定の17歳・高校二年生。
13年前に事故で両親を失い、姉のあかねと二人きりで暮らしてきた。
音楽が好きで、卒業後上京してミュージシャンになることを夢見ている。
幼い頃に憧れを抱いていた18歳の金室慎之介=しんのと再会し恋をする。

新渡戸団吉 – 松平健

慎之介がバックミュージシャンを務める大物演歌歌手。
現在の慎之介をよく知っている人物。
代表曲は『やってきました色男〜団吉とハイ!チーズ』

 

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映画『空の青さを知る人よ』あらすじ

山に囲まれた町に住む、17歳の高校二年生・相生あおい。
将来の進路を決める大事な時期なのに、受験勉強もせず、暇さえあれば大好きなベースを弾いて音楽漬けの毎日。
そんなあおいが心配でしょうがない姉・あかね。

二人は、13年前に事故で両親を失った。
当時高校三年生だったあかねは恋人との上京を断念して、地元で就職。
それ以来、あおいの親代わりになり、二人きりで暮らしてきたのだ。
あおいは自分を育てるために、恋愛もせず色んなことをあきらめて生きてきた姉に、負い目を感じていた。
姉の人生から自由を奪ってしまったと…。

そんなある日。町で開催される音楽祭のゲストに、大物歌手・新渡戸団吉が決定。
そのバックミュージシャンとして、ある男の名前が発表された。
金室慎之介。
あかねのかつての恋人であり、あおいに音楽の楽しさを教えてくれた憧れの人。

高校卒業後、東京に出て行ったきり音信不通になっていた慎之介が、ついに帰ってくる…。
それを知ったあおいの前に、突然“彼”が現れた。
“彼”は、しんの。
高校生時代の姿のままで、過去から時間を超えてやって来た18歳の金室慎之介。
思わぬ再会から、しんのへの憧れが恋へと変わっていくあおい。

一方で、13年ぶりに再会を果たす、あかねと慎之介。
せつなくてふしぎな四角関係…過去と現在をつなぐ、「二度目の初恋」が始まる。

(公式ホームページ引用 https://soraaoproject.jp/)

 

以下、映画鑑賞後の感想になります。
まだ映画を見ていない人はネタバレに注意してください。

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映画『空の青さを知る人よ』感想・レビュー

本作は「あの花」「ここさけ」に続く秩父市を舞台にした「超平和バスターズ」作品の3作目。

個人的に三部作の中で1番よかった😌

「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」は2011年4月クールに放送された人気アニメ。
当時リアルタイムであの花を見ていた高校生たちも、もう大人。

「空青」は、「あの花」世代の何者にもなれずに大人になった当時の少年少女たちへ向けたメッセージ映画ではないかと思っている。

13年前、ミュージシャンを夢見て上京した慎之介。
18歳の慎之介は何者にでもなれると思っていた。
ミュージシャンになって有名になってあかねを迎えに行って・・・。
しかし現実は甘くなく、現在は演歌歌手のバックミュージシャンで売れないギタリスト。

なんにでもなれると思っていた若者が結局は何者にもなれず、夢破れる。
よくある話なんだけど、よくある話だからこそ胸が締め付けられる。
果たして13年前の自分に胸を張って「夢をかなえて幸せに生きてる」と言える人間はどれくらいいるんだろう。
ほとんどいないんじゃないだろうか。

「空青」は、慎之介と同じく夢破れた大人の悶々とした思いを代弁してくれている。
わたしもドンピシャで「あの花」世代なので、映画を見終えて「長井監督、岡田麿里さんありがとう」と余韻に浸りながらエンドロールを眺めた😭

もちろん現役の若い世代が見ても楽しめる映画でもあった。
主人公の1人、あおいは現役の高校生。
あおいの立場から見ればまた違った世界と違った物語が見えてくる。
いや、むしろ現役の高校生たちはラッキーかもしれない。
5年後、10年後にこの映画を見直した時にはまた違った感想が持てるんじゃないかと思う🤔

そんな感じで岡田麿里さんの脚本にまたしてもやられてしまった😩
「『あの花』も『ここさけ』も知らんけど、この映画が最高だった!」って人には岡田麿里さんがメインで脚本担当しているアニメをどんどん見て欲しい。
特にオススメなのが映画「さよならの朝に約束の花をかざろう」、「とらドラ!」「凪のあすから」「true tears」などなど。

31歳の金室慎之介がおっさん具合が13年間の苦労を物語っている

31歳になった慎之介。

同い歳のあかねに比べて老けすぎじゃないか・・?😂
やさぐれたおっさん感が東京で揉まれて苦労した様子を物語っているw

そんな金室慎之介(31)ですが、人間らしくてとても好きです。

酔った勢いであかねとワンチャン狙ったり、シカにあたって腹壊したメンバーの代役やってくれてる女子高生に嫌味言ったりw
側から見たらかなり最低な大人なんだけどそれが挫折した自分に対する憤りからきているものだと分かれば途端に可愛く思える🤔

この慎之介の人間らしさ、マジでリアル。
今後、感じの悪いオッサンを見たら金室慎之介のことを思い出すよ。そんでオッサンにも色々あるんだって理解を示す。
でも本物の金室慎之介はエンドロールで幸せになってたんだよねw安心したw

『井の中の蛙、大海を知らず されど、空の青さを知る』の意味が深い

『井の中の蛙、大海を知らず』まではよく使うことわざなのですが、『されど、空の青さを知る』までは使うことがなく、意識して意味を考えたことはなかったです。

んで、この映画で度々使われたこのことわざ。
あかねの素晴らしさを物語っているね!!!!

『井の中の蛙、大海を知らず』とは本来なら視野や見識の狭さについていう言葉。
その続きの『されど空の青さ(深さ)を知る』とは「狭い世界で一つのことを突き詰めたからこそ、その世界の深いところまで知ることができた」という意味が込められています。

2つのことわざの意味は本来ならそういう意味なんだけども、結局のところ1番視野が広かったのはあかねだな〜と私は思う。

あかねも元々はしんのと共に上京するつもりだったようだけど、両親が事故に遭って断念。
けれどあかねは空の青さ(=あおいの大切さや地元のよさ)を知っていたので夢を諦めることができた。

当時18歳の女の子がここまで大人な決断ができるなんて本当にすごい!
18歳のあかねは大海よりも素晴らしいものを知っていたってことだよね🤔

姉妹の家族愛を描いた映画でもある

「空青」は、夢破れたかつての少年少女に送るノスタルジー系アニメ映画だと思っているんだけど、姉妹の家族愛を描いた映画でもあるとも思ってる。

13年前、自分の夢や慎之介との未来よりもあおいといることを優先したあかね。
そして現在、あか姉を自由にするために進学せずに上京しようとしているあおい。

お互いがお互いのことを思う姉妹愛・・・・😭
こんなの見せられた絶対泣くでしょ。

さらにあおいの恋愛的葛藤もグッときた。

あおい→しんの(慎之介)→あかね

姉妹で1人の人物(の今昔)を好きになるラブ図式が成立する中「わたしはしんのが好き。けど、あね姉も大好きなんだっ!」と言い放ったあおい。

このシーンでは演出、音楽、あおい役の若山詩音さんの演技、全てが素晴らしく大いに盛り上がった場面である。
わたしは誰かと同じ人を好きになった経験はないけど想像しただけで胸がズキズキするシーンだった😭

結局、恋愛問題はドロドロに発展することはなく(そもそもあおいは慎之介ではなくしんのが好きだったので好きな人は消えてしまう悲しい運命にある)、あかねが1番好きなのはあおい、あおいもあか姉が大好きという姉妹愛に落ち着く。

物語終盤、あかねはで土砂災害に巻き込まれてしんのに助けられるのだけど、無事に救出されたあかねは、駆け寄る慎之介ではなく、あおいに抱きつくという姉妹愛を見せてくれた。
ここは姉妹の絆だけではなく、慎之介マヌケさにもニヤケたw

そんな感じで恋愛的要素はあるものの、恋愛がメインではない、そんな映画だった。
恋愛<姉妹愛<成長って感じで恋愛度は低め。

 

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まとめ 個人的評価

満足度 100満点中80点

しんの、あかね、あおい。
3人それぞれの心の葛藤がきちんと描かれていて、誰に感情移入しても心に響く映画だった。

ただ、残念な点が1つ。
しんのとあおいが空を飛んであかねを助けに行くシーンにはシラけた。
しんのという生き霊が登場している時点で十分ファンタジーなのだが、ここまで登場人物の心境をリアルに描いておいていきなりのぶっ飛んだ描写には「こんなのありかよ」と呟きたくなったw

あとは全てよかったです。
1人で2役演じた吉沢亮くんもすごかった。さすが大河俳優!

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