昭和元禄落語心中ついに最終話でした。
思えば今期1番夢中で見ていたドラマだったかも。
原作漫画、アニメ、ドラマ全てがそれぞれ面白くて夢中になれる作品に出会えたのは初めてだったのでドラマが終わってしまうのはなんだか寂しい・・・。
とりあえず最終話、号泣でした。
スポンサードサーチ
目次
ドラマ【昭和元禄落語心中】とは
NHK総合「ドラマ10」枠にて、2018年10月12日から放送。連続10回。
原作は雲田はるこの『昭和元禄落語心中』で、全10巻。
アニメ版の第1期は2016年、第2期は2017年に放送された。
スポンサードサーチ
スッタフ・キャスト
原作 – 雲田はるこ『昭和元禄落語心中』
脚本 – 羽原大介
音楽 – 村松崇継
主題歌 – ゆず「マボロシ」
制作統括 – 藤尾隆(テレパック)、小林大児(NHKエンタープライズ)、出水有三(NHK)
演出 – タナダユキ、清弘誠、小林達夫
落語監修 – 柳家喬太郎
キャスト
八代目有楽亭八雲(菊比古) – 岡田将生
有楽亭与太郎 – 竜星涼
小夏 – 成海璃子
みよ吉 – 大政絢
有楽亭助六(初太郎) – 山崎育三郎
七代目有楽亭八雲 – 平田満
松田 – 篠井英介
お栄 – 酒井美紀
円屋萬月 – 川久保拓司
木村屋彦兵衛 – 柳家喬太郎
スポンサードサーチ
【昭和元禄落語心中】10話のあらすじ
高座で倒れた八雲(岡田将生)は一命を取り止めた。一方で与太郎(竜星涼)と小夏(成海璃子)は、かつて助六(山崎育三郎)とみよ吉(大政絢)が事故死した夜に、四国で行われた落語会のフィルムを見ることに。そのフィルムを見て、小夏はついに忘れていた真実を思い出す。そしてその頃、八雲はただひとり、懐かしい場所を訪れていた…。(公式ホームページ引用)
スポンサードサーチ
【昭和元禄落語心中】10話感想・考察
最終話では何度も泣かされました。
こんなに濃い最終回とは・・・。これはもう保存版。録画は一生消さない。
以下、ネタバレを含みますのでドラマ本編未視聴の方はご注意ください。
亀屋旅館での助六・菊比古の落語
萬月のお陰で亀屋旅館での助六・菊比古の映像を手に入れることが出来ました。
与太郎、小夏、松田さん、萬月でその映像を見ることに。
若い頃の菊比古と助六の落語を初めて見る与太郎たち。
「こんなに楽しそうに落語をしている師匠はじめて見る」
本当にそれ・・・。
この時の菊比古が1番幸せそうでした。
そして助六の『芝浜』のターンですが
萬月「助六の芝浜なんて聞いたことないぜ」
与太「オイラ、これ知ってる」
のやり取りからの八雲の「芝浜」の回想シーンには
鳥肌立ちました・・・!!!!
8話で「八雲が与太郎に芝浜伝授とか意味不明」とか思っててごめん。
(与太郎の芝浜聞いて全て引っ込んだけど→8話の感想)
この演出神だったし、まさかのドラマ序盤から泣かされるとは・・・。
そして何回聞いても助六の芝浜最高。CD出してくれないかな。
小夏、助六とみよ吉が死んだ理由を思い出す
助六の『芝浜』を当時の映像で見ることの出来た小夏は、助六とみよ吉が死んだ理由を思い出します。
みよ吉が包丁を持ち出し運悪く助六を刺してしまう。
それを見た小夏が【みよ吉が助六を殺した】と思い込み、みよ吉を責め、みよ吉を窓へと押し出してしまいます。
窓から落ちるみよ吉を助けようとした助六が、一緒に落ちてしまい、転落死してしまった。
ということでした。
その際、助六とみよ吉と一緒に小夏も窓から落ちそうになりますがみよ吉は「私はいい。小夏だけは助けて」と叫んでいました。
信之助が生まれる時に自分が叫んでいた言葉と一緒だということに気がついた小夏。
母親のみよ吉についてはいいイメージを持っていなかった小夏ですが、そのことを聞いて思うことがあったと思います。
自らが母親になったからこそ、理解できる母の気持ちがあると思います。
小夏が一生みよ吉を嫌いなままだと辛かったのでこの事実を思い出してくれてよかった。
八雲、死す
自宅の縁側でラジオから流れる与太郎の落語を聴きながら八雲と小夏は過ごしていました。
そこで八雲は小夏に「助六とみよ吉は味気ない人生に色を与えてくれた2人。永遠に手の届かない2人」と話します。
それを聞いて小夏は「私がいなけりゃそんなに苦しまなかった?」と問いますが八雲は「お前さんのおかげで後悔なんざしている暇はなかったよ」と声をかけます。
八雲と小夏、ドラマが始まったばかりの頃は険悪で小夏は八雲を毛嫌いしていましたが、それは本心ではなかったはずです。
こうして和解というか、お互い自分なりに過去と振り返って歩み寄れるようになったのは本当によかった。
小夏「お願いがあるんだけど、私のこと弟子にしてください」
八雲「そんな格好で言う奴があるかい」
小夏「いいのね」
八雲「はい」
小夏「やった」
このやり取りには泣いた。
このシーンでは成海璃子ちゃんと岡田将生くんの演技も素晴らしくて・・。
この会話の直後、八雲は亡くなります。
義娘と孫に囲まれて弟子の落語をラジオで聞きながらの幸せな空間で死ぬことができたのは幸せだったと思います。
死語の世界で助六と再会する八雲
「なあ坊。お前さんは落語が好きで、人を愛した。そしてよく生き抜いた」
死語の世界で助六が八雲(菊比古)に言った言葉。
ここでも大号泣。
最終話の中で1番泣いたと思います。
バックの音楽も泣かせにかかってるしこれ絶対泣くでしょ。
助六(与太郎)が九代目八雲を襲名
八雲の死から数十年後、与太郎が八雲を襲名します。
与太郎は真打に昇進した際に助六を襲名していて
時を経てやっと「助六が八雲になった」ということですね。
「助六が八雲になるんだ」
と言う二代目助六のセリフが平成になり実現されるなんて。
初代助六が現役だった時代がいつかはわからないけど下手したら大正からの因縁かもですね。
死んだ助六が八雲になったと思うとなかなか感慨深いです。

信ちゃんの本当の父親
信之助の本当の父親についてはもうやらないのかと思ってましたが、最後にお栄さんがちょこっと勘づいてましたね。
答えを出さずうやむやにしてるのはいいですけど、あまりのオマケ感が。
もし私が原作未読でドラマだけ見てたら「もしかしたら信ちゃんの父親って八雲じゃない?!」とは絶対思わないだろうしそもそもそこまで興味も持てないかも。
敢えてこの謎についてはドラマではやらないほうがよかったんじゃないの?
信之助の父親については原作を読んで考察してるのでよかったら合わせてどうぞ→漫画【昭和元禄落語心中】感想・考察。信之助の父親は?八雲と助六の因縁の結末。
スポンサードサーチ
落語と心中とは?
戦争のせいもあり落語会で助六と菊比古の年代は極端に人が少ない。
その上二台看板であった助六が亡くなり、菊比古は八雲を襲名します。
落語を語り継がなければならない立場の八雲が弟子を1人も取らなかったのは「落語と心中」しようとしていたから。
ドラマ内でも八雲は「私は落語を道連れにしようとしてるんだよ」と言っています。
しかし助六(幽霊バージョン)の「爪が甘いな。小夏、与太郎、松田さんに信之助。情にほだされる。それがお前さんの1番深い業だ」と言う通り「落語と心中したい」と言う八雲の思いは本心ではないと思います。
晩年になり気まぐれで与太郎を弟子に取ったのは『賭け』である気がする。
落語と心中するつもりで生きてきたけど、最後に与太郎に賭けてみたくなったんじゃないかと。
そして八雲の「落語心中」は失敗に終わり気まぐれの賭けはいいように転んだ。
最後に与太郎の言った「落語がなくなるなんていっぺんも考えたことないんです。こんないいもんがなくなるわけないですよね」と言うセリフ。
こんなに落語が大好きで落語を愛している弟子ならきっと落語を無くすことはないはずです。
ドラマ「昭和元禄落語心中」を全話通してのまとめ
原作漫画もアニメも見ましたが、どちらにも劣ることなくてドラマはドラマの良さがあって面白かったです。毎週楽しみに視聴してました。
ドラマは漫画やアニメと展開が大きく違うということもなく、ほぼ一緒のストーリーなのにここまで楽しめたのはすごいと思うし、これは役者の皆さんの演技の力と落語の力かなと思ってます。そして演出力とゆずさんの主題歌の力もあると思う。
原作未読の人なら「ハラハラ感」や「先が気になる感」などあるだろうし、さらに楽しめたと思います。
今期1番好きなドラマだったのでこのドラマが終わるのはとても寂しいけど、録画見直してアニメと漫画読んでしばらく落語心中ロス乗り切ろうと思います。