映画『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』ネタバレあり感想・考察。心温まる家族の物語。

 

全く鉄道オタクではないですけど見てきました。
ちなみに前作の『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』は未見ですが楽しめました!

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映画『かぞくいろRAILWAYS わたしたちの出発』とは?

『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』『RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ』に続くRAILWAYSシリーズ第3弾で、前作より約7年ぶりに公開された。
監督は『江ノ島プリズム』『バースデーカード』などの吉田康弘

 

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『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』あらすじ

晶は、夫・修平とその連れ子・駿也と東京で幸せに暮らしていたが、修平の突然の死で生活は一変。残された駿也と共に夫の故郷・鹿児島へ向かい、まだ会ったことのない義父の節夫を訪ねる。節夫は、運転士の仕事一筋で家族を顧みずに生きてきたが、突然やってきた晶たちを戸惑いつつも受け入れ、3人の共同生活が始まった。そして晶は、亡き修平の子供の頃の夢でもあり、電車好きな駿也のため、鉄道の運転士を目指すことに。「このままじゃダメだって分かってます。変わりたいんです。」血のつながらない息子の母として、そして運転士になるため真っすぐに生きようとする晶の姿に、これまでの人生で見出せなかった<大切なこと>に気づいていく節夫。愛する人を亡くし、一度家族を失った3人は、もう一度<家族>になれるのだろうか―。(公式ホームページ引用

 

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スタッフ・キャスト

監督 – 吉田康弘
脚本 – 吉田康弘
音楽 – 富貴晴美
主題歌 – 斉藤和義「カラー」

奥薗晶 – 有村架純
奥薗節夫 – 國村隼
佐々木ゆり – 桜庭ななみ
奥園駿也 – 歸山竜成
相羽雅樹 – 木下ほうか
楠木幸江 – 筒井真理子
水嶋徹 – 板尾創路
奥薗修平 – 青木崇高

 

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『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』キャスト

奥薗晶 – 有村架純

今回の有村架純ちゃんも安定に可愛かった。
架純ちゃんは役によって表情が全然違うしいつもすごいなーと思いながら見てます。
中学聖日記が個人的に無理でも、やっぱり好き。

奥薗節夫 – 國村隼

國村隼さんの存在感と鹿児島弁が素晴らしすぎました。
本作では國村隼さん無しでは語れないと思います。

佐々木ゆり – 桜庭ななみ

個人的に進撃の巨人のサシャのイメージの強い桜庭ななみさん。
今回の舞台は鹿児島県で桜庭ななみさんも鹿児島出身。
通りで流暢な鹿児島弁だったわけです。めっちゃ演技うまいな、と思ったけどそういうことね。
鹿児島弁なしにしてもシングルマザーの先生役という難しい役をこなしていて彼女の演技にはちょっと泣かされました。

奥園駿也 – 歸山竜成

「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- THE THIRD SEASON」の橘優輔役の子です。
この子のおかげでめちゃくちゃ泣かされた。

相羽雅樹 – 木下ほうか

スカットジャパンのイメージが強すぎてムカつく役のイメージが強い木下ほうかさん。
本作でも嫌味な部分は発揮されてました。
ですがそこまで嫌なヤツ役でもなく、ちょっと嫌味言ってくる程度の人でした。
晶に嫌味を言いつつも社長が晶を庇うとすぐに社長に同調しちゃうタイプ。

奥薗修平 – 青木崇高

『るろうに剣心』の相楽左之助役で知られる青木崇高さん。
優香の旦那ってこと最近知りましたww

 

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『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』感想・考察

鉄道オタクでなくても楽しめる心温まる物語でした。
とあるシーンでは涙なしには見られなかったです。

家族物に弱い人は絶対泣くと思います。
今年何回も言ってる気がするけどコーヒーが冷めないうちにより泣けます。笑
有村架純が出てるから余計にこれは思った。

以下、全文ネタバレを含みますので未鑑賞の方はご注意ください。

血が繋がっていなくても「家族」

主人公の晶は夫の突然の死後、残された夫の連れ子・駿也と共に夫の故郷の鹿児島へ向かい、まだ会ったことのない義父の節夫を訪ねて一緒に暮らすことになります。

晶がまだ若いということもあって駿也との日常会話を見ても親子という感じではなく姉弟などに近い気がしました。
ですが映画を観終えて思ったのは間違いなく晶は駿也のお母さんだということ。

晶は『この子のお母さんになろう』と頑張ってるという感じではなく『駿也が大好き』というように見えた。
自分が駿也の母親でいいのか悩むシーンはありましたが『駿也が大好き』という大前提があり、それはもう母親以外の何者でもなく『家族愛』を感じました。

亡くなった夫・修平の父親・節夫と暮らすことになった晶と駿也ですが、夫の死後に初めて会ったばかりの節夫と築かれる家族の絆にも感動させられました。
節夫の多くは語らないスタンスがかっこいいし、晶と駿也を見守ってくれている感じがして存在自体が心温まる。
特に「運転手は向いてない」と悩む晶に対して節夫の「自分で考えろ」という言葉は印象的でした。晶の自立と成長を望んでいるようで突き放しているように思えない物言いは本物の父娘のようにも見えた。

晶、駿也、節夫の3人が一緒に暮らして育まれる絆は血の繋がりはなくとも間違いなく家族でした。

無神経な大人たち

駿也の同級生の親や学校側が無神経で度々イラつきました。

まずは駿也の同級生の親の件だけど
駿也がクラスメイトと喧嘩してその子が怪我、駿也の親である晶と喧嘩相手の母親が学校に呼び出されます。

同級生の親は自分の子どもも駿也へ悪いことをしたという発想がなく、怪我をしているというだけで一方的に晶を責め立てます。
もともとの原因は駿也ではなく同級生側にあるので見ていて腹が立ったしやるせなかったです。

あと数センチずれていたら失明したかもしれないと聞いて取り乱しての言動だとしても
若すぎる晶へ「いくつで産んだの?」と聞いたり
「あなたじゃ話にならないから父親をよんで。父親いないの?」
「ダメな親からはダメな子どもしか生まれない」などの発言はありえないし最低でした。

子どもの喧嘩と片親なのは関係ないしちょっと意味不明でしたね。
こういう考えの人間っているんですね。
しかも父親は病気で亡くなっているわけなので、そういう発想に至らないところも都合のいい頭してるな、と思いました。

この親のせいでめちゃくちゃ悔しかったし晶と駿也がかわいそすぎでした。
学校側もちゃんと状況を把握して説明するべきじゃない?
周りのクラスメイトにどういう状況で怪我をしたのか聞けば、こんな駿也が悪者になることないでしょ。

そして学校での2分の1成人式で親にお礼の作文を書くというイベント。
こういう映画を見てると2分の1成人式を始め、小学校や幼稚園などでの両親への作文・手紙はやめさせればいいのに、と思います。
両親がいない子供たちにしたらあまりに酷じゃないですか?

まず、若くして両親がいないというだけで辛い思いをしているのに作文書かされて他の子どもの作文聞かされるなんて拷問。
学校側ももっと両親がいない子どもや片親の子どもに配慮するべき。

学校の先生が未婚の母に

桜庭ななみ演じる駿也の学校の担任教師、佐々木ゆり。

ゆり先生、なんと不倫からの妊娠からの未婚の母になります。
不倫しといて避妊しないのはどうかと思うし、そこは「先生まじか‥」と思いましたが晶ちゃんの言葉でゆり先生は未婚の母になることを決めます。

産むことを「誰も望まない」と思っていたゆりに「おめでとう」と言った晶。
実は晶は修平との子どもを流産していました。

避妊しないという考えはないので感情移入はできないですけど‥
望まない人には子どもができるのに、望んでいる人には子どもは宿らないという問題を改めて考えさせられました。

ちなみにゆり先生の不倫相手、とにかく最低でした。
学校まで会いに来たり気持ち悪い行動とるくせに妊娠が分かった途端「まいったな」という感じで弱気な態度。去るゆり先生を追いかけもしないし久々に見たクズ男ぶり。本気で許せないしこういう男は正解中から消えて欲しい。

 

まとめ

映画『かぞくいろ RAILWAYS わたしたちの出発』心温まるいい話でした。
鉄道について詳しくない私でも楽しめましたが鉄道オタクさんからすれば物足りない映画になったのではないかと思います。
正直、家族の絆の話がメインで電車についてはオマケ程度でした。

家族物が好きな人にはオススメできる映画です。