映画『俺・俺』のネタバレあり感想・考察。意味が分からないけど面白い!世にも奇妙な話!

 

ちょっと古い作品ですが謎が多すぎる作品だったので考察しておきます。

世にも奇妙な物語など好きな人は絶対楽しめると思うので、アイドル映画だと敬遠している人もまず見てみてください。

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映画『俺・俺』とは?

2013年5月25日に公開された日本映画。原作は星野智幸の小説『俺俺』。
『亀は意外と速く泳ぐ』『転々』やテレビドラマ『時効警察』の三木聡が監督を務めた。
主演はKAT-TUNの亀梨和也。

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映画『俺・俺』スタッフ・キャスト

監督・脚本 – 三木聡
原作 – 星野智幸『俺俺』
エグゼクティブプロデューサー – 藤島ジュリーK.
主題歌 – KAT-TUN「FACE to Face」

永野均 – 亀梨和也(KAT-TUN)
サヤカ – 内田有紀
タジマ – 加瀬亮
南さん – ふせえり
サヤカの夫 – 渋川清彦
制服警官・犬塚&隣の男 – 少路勇介
大樹の姉・かすみ – 町田マリー
ヤソキチ – 中谷竜
安西 – 小林きな子
ハンバーガーショップの店員 – 岡野真也
若い女性客 – 佐津川愛美
洗濯機おばさん – 播田美保
杉崎 – 成瀬労
城田 – 荒川真
割り込む若者 – 髙橋洋
後輩・村山 – 田畑龍之左
電話をかけている男 – 山名秀人
カメラ男 – 三浦健
席を譲ってもらう老婆 – 小野敦子
見つめる老人 – 杉本安生
ボーリング場の全身緑色の男 – 柴田康平
ハカを教わる外国人 – デイヴィッド・リッジズ
ハカを教わる人 – 山田知明
ハカを教わる人 – 北村貴広
ハカを教わる人 – 田丸大輔
ハカを教わる人 – 白土仁
ハカを教える人 – 加藤大昌
謙助 – 江原浩太
翔太 – 江原悠月
POPのモデル&ニュースキャスター – 緑川静香
サヤカの夫 手下A – 鈴村正樹
サヤカの夫 手下B – 福嶌徹
タトゥーの俺BODY – MOTOKI
巨乳の俺BODY – 相多愛
サヤカの裸BODY – 天川ひとみ
高校生のBODY – 浦坂佳右
刑事・村野 – 岩松了
ロックセンター店長・穴川 – 森下能幸
刑事・阿久根 – 松重豊
白バイ警官 – 松尾スズキ
永野マサエ – キムラ緑子
大樹の母 – 高橋惠子

 

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映画『俺・俺』あらすじ

家電量販店で働く均(亀梨和也)は、何の変哲もない郊外の街で平穏に暮らしている。彼の悩みは、実家の団地に顔を出した際に母親に文句を言われたり、職場で上司のタジマ(加瀬亮)にいびられたりすることぐらいだった。平凡な日々に飽き飽きとしていたある日、ひょんなことでオレオレ詐欺を行った均の前にもう一人の自分が現われ……。
(引用元 https://movies.yahoo.co.jp/movie/俺俺/344299/story/)

 

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映画『俺・俺』感想・考察・レビュー

意味の分からない不思議な物語で、こういう話は割と好きです。
世にも奇妙な物語など好きな人にはオススメできるかも。

以下、ネタバレを含みますので未視聴の方はご注意ください。

何故、亀梨和也が量産されているのか?

本当にこれが1番の謎で意味がわかりません。

物語は主人公の永野均(亀梨和也)が飲食店で隣にいた男の携帯電話を奪い、携帯電話の持ち主の母親にオレオレ詐欺を働いたことから始まります。そしてその日から均の世界は狂い始める。

均の前に、盗んだ携帯電話の持ち主の母親が現れ、均のことを「大樹」と呼びます。
その母親の跡をつけた均はその家の写真立てに自分と母親が写る写真を見つけます。
何かおかしいと思い、実家に帰るとそこには別の『俺』がいた。

という序盤から訳のわからないストーリーです。
最初は均、大樹、ナオの3人が『俺』として出会います。
この3人は最初は自分以外の『俺』の存在に戸惑いますが、お互いがお互いの考えがわかる相手として貴重な存在だと思い始めます。
そして猿山ならぬ『俺山』を作り上げます。

ですが次第に『俺』は量産されて行き「自分の中に許せる自分と許せない自分がいる」と、やがて『俺』同士の殺し合いへと発展して行きます。

このように映画『俺・俺』はとても奇妙な物語です。

『俺』が量産されるストーリーというのは斬新で面白いと思いますが、その謎が作中で全く明かされないのが奇妙すぎます。
そして最後までモヤモヤします。
私は判断を観客に任す映画は好きですが、この作品の場合は判断も何も謎が多すぎて全く判断できません。
考えさせられるラストではあるんだけど確信できるほどの材料もないし・・。でもこういう謎の多い映画、嫌いじゃないです。

大樹の謎

大樹が何故『俺』になっているのか不思議でなりません。

均が盗んだ携帯電話の持ち主である『大樹』と、『俺』である『大樹』は同一人物なのだろうか?

均はオレオレ詐欺を働いた携帯電話の持ち主の母親に『大樹』と認識されています。

ナオの持っている学生証が『もとやまなおひさ』だったことから便宜上『ナオ』になった。「その理屈から言うとお前は『大樹』なんだな」と均は言い、彼は『大樹』になった。
と言うことは大樹の身分証は均が盗んだ携帯電話の持ち主と同じと言うことでいいのかな?

だとしたら『大樹』の中身はハンバーガーショップで隣り合わせだった腹が立つような喋り方の男ではないのか?という問題が浮上する。

ですが亀梨和也の見た目の『大樹』はクールで知的な男。(ちなみに私は『俺』の中で彼が1番タイプである)
クールな『俺』と腹の立つ喋り方の男が同一人物とはとても思えない。

冒頭とラストの謎

映画冒頭シーンと映画ラストシーンの謎が気になって仕方ないのですが、何度見直しても答えはわかりません。

まず冒頭シーンから

「ねえ。君は私のこと見えてる?」
「それどういう意味だよ」
「意味はないわよ」

「君のこと世界で1番最初に認めたのは私なのよ」
「だからなんだって言うんだよ」

均と母の会話ですが、日常会話で「君は私のこと見えてる?」なんて言いますか?
その後の「君のこと世界で1番最初に認めたのは私なのよ」も意味深げに聞こえます。

次にラストシーン。
ラストも均と母の会話で締めくくられますが

「マサエさんらしくないじゃない」
「あれ?アンタ初めてマサエさんって呼んでくれたわね」

と冒頭では母親は均のことを「君」と呼んでいるのに対してラストでは「あんた」と呼んでいます。

母親が均と認識していた大樹は母親のことを「マサエさん」と呼んでいました。

母親は大樹のことを忘れているのか?
それともパラレルワールドなのか?
パラレルワールド説なら母親が均への呼び方が変わっていることにも頷けます。

均がつけていた黄色の時計を机に置いているのも意味深げに見える。
それをアップで写すところも・・・。

これって・・・どういうこと?
この均はもしかして、冒頭の均とは違うのだろうか。

髪型も冒頭とは少し違って見えるし、どちらかというとナオに似ている気がする。

以上のことを踏まえて私はこの均は『ナオ』なのではないかと考えました。
まあ、いくら考えても答えはわからないんだけどね・・・。

亀梨和也の演技力

正直ここまでうまいとは思わなかったです。
1人で33役?だったかな?を演じ分けるってなかなかすごい。
特に根暗の『みぞのぐち』がリアルですごかったですw

主要人物の3人もそれぞれ違うように演じ分けてて、素直に感心しました。

加瀬亮にしばらく気づかない

誰が出演しているのか知らずに見ましたが、タジマが加瀬亮さんだと中盤まで気づきませんでした。
ただの嫌なおっさんにしか見えなかったし演技力がすごい・・。

亀梨くんもだし、加瀬さんもだし、内田有紀さんもだし、出演陣みんな上手いから物語には入り込めました。
アイドル映画の域を超えているのでアイドルが主演だと敬遠している人にもぜひ見て欲しい映画でした。