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映画【響 -HIBIKI-】基本情報
2018年9月14日に公開された日本映画。
原作は柳本光晴の漫画「響 〜小説家になる方法〜」
欅坂46の平手友梨奈が初映画出演で主演を務めたことで話題に!
北川景子、小栗旬、柳楽優弥など豪華俳優が脇を固めた。
『君の膵臓をたべたい』『黒崎くんの言いなりになんてならない』『となりの怪物くん』などの月川翔がメガホンをとる。
映画『響』のスタッフ・キャスト
原作 – 柳本光晴「響 〜小説家になる方法〜」(小学館「ビッグコミックスペリオール」連載中)
監督 – 月川翔
脚本 – 西田征史
主題歌 -平手友梨奈「角を曲がる」
キャスト
鮎喰響 – 平手友梨奈(欅坂46)
祖父江凛夏 – アヤカ・ウィルソン
神田正則 – 高嶋政伸
田中康平 – 柳楽優弥
鬼島仁 – 北村有起哉
矢野浩明 – 野間口徹
藤野弘 – 小松和重
大坪正人 – 黒田大輔
椿涼太郎 – 板垣瑞生
祖父江秋人 – 吉田栄作
山本春平 – 小栗旬
花井ふみ – 北川景子
登場人物紹介
鮎喰響 – 平手友梨奈(欅坂46)
圧倒的な文才を持った現役女子高生。
絶対に”曲げない“性格で、自分の信念と反する相手には手を出すことも。

欅坂のことはよく知りませんが、はまり役だということはわかった!
祖父江凛夏 – アヤカ・ウィルソン
日本を代表する小説家の父を持ち、自身も小説家を志す文芸部の部長。

花井ふみ – 北川景子
響が作品を送った出版社の文芸編集部に勤務する、入社3年目の若手女性編集者。

田中康平 – 柳楽優弥
響と同じタイミングで木蓮新人賞を受賞した青年。響に挑発的な態度をとる。
山本春平 – 小栗旬
芥川賞受賞を狙う青年作家。
鬼島仁 – 北村有起哉
過去に芥川賞を受賞し、現在はメディア露出も多い作家。
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【響 -HIBIKI-】のあらすじ
スマートフォン・SNSの普及により、活字離れは急速に進み、出版不況の文学界。そこに現れた一人の天才少女、彼女の名は『響』(平手友梨奈)
15歳の彼女の小説は、圧倒的かつ絶対的な才能を感じさせるもので、文学の世界に革命を起こす力を持っていた。文芸誌「木蓮」編集者の花井ふみ(北川景子)との出会いを経て、響は一躍世の脚光を浴びることとなる。
しかし、響は、普通じゃない。彼女は自分の信じる生き方を絶対曲げない。
世間の常識に囚われ、建前をかざして生きる人々の誤魔化しを許すことができない。
響がとる行動は、過去の栄光にすがる有名作家、スクープの欲だけで動く記者、生きることに挫折した売れない小説家など、様々な人に計り知れない影響を与え、彼らの価値観をも変え始める。一方、響の執筆した処女作は、日本を代表する文学賞、直木賞・芥川賞のダブルノミネートという歴史的快挙にまで発展していく。
(公式ホームページ引用 http://hibiki-the-movie.jp/)
以下、映画鑑賞後の感想になります。
物語の核心に触れますのでネタバレには注意してください。
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映画【響 -HIBIKI-】感想・レビュー
まず、私は鮎喰響の信者にはなれなかった。
キャッチコピーの「予測不可能、前代未聞の衝撃作」通りの映画だった。
ストーリー、展開、演出、全てが好みでもある。
それでもやっぱり私は響を好きになれなかった。
まずは物語の序盤。
部活の先輩であるアヤカ・ウィルソン演じる祖父江凛夏が並べた本棚へのケチの付け方に驚いた。
凛夏は2つの本棚を、面白い本と面白くない本に分けていた。
それに気がついた響は、凛夏が面白い本棚に入れていた本を面白くない本棚に並べなおす。
響はその本を面白くないと判断したからだ。
本が面白いか面白くないかは個人の価値観によって決まる。
ここは先輩である凛夏に本を並べる権利を譲るべきだが、響は本棚を蹴りを入れて本棚を倒してまで、その本を面白い本棚に並べることを阻止した。
こいつまじでやべえ。
このシーンを思って私は確信した。
この少女は自分の思い通りにならないと暴れるのだと・・・・。
響には確かにかっこいいところはあるし、いい子だということは分かる。
それでも私は暴力行為で物事を解決しようとする響を肯定できなかった。

花井ふみ(北川景子)の使えなさ
新人賞に原稿を送ってきた響の小説を1番に読んだ編集長・花井ふみ(北川景子)。
彼女の使えなさにはイライラした^^
圧倒的な才能を持つ鮎喰響の小説を世に出したことは評価できる。
しかしその他の対応、なんだあれ。
まずは凛夏へのフォロー不足。
私のような凡人は天才・響よりも、自分の才能と葛藤している凛夏へ感情移入してしまう。
そんな凛夏の気持ちを考えず、響の賞受賞に喜んでいるふみの姿は少々無神経に見えた。
未成年の担当をしているんだからもうちょっと考えて欲しかった。
そんで響の芥川賞&直木賞ダブル受賞の会見での対応もカスすぎてw
編集者はマネージャーでも司会者でもないのでうまく進行できなかったのは仕方ないですが、
「小説にどれだけ関わっているんですか?」と聞かれたらすぐさま否定するべきでは?
最終的に響に助けてもらうってどんだけ仕事できないの〜😢

それでも『響 -HIBIKI-』が面白い理由
ここまであまりいいことは書いていませんが、この映画自体は好きです。
かつての天才小説家・鬼島仁(北村有起哉)
響と同時に新人賞を受賞した挑発的な新人小説家・田中康平(柳楽優弥)
芥川賞受賞を狙い続けるがなかなか芽の出ない若き小説家・山本春平(小栗旬)
先ほども言った通りに私のような凡人は天才の響よりこっち側の人間に感情移入ができた。
特に鬼島と山本春平の気持ちを考えるとなんだか切ない。
鬼島は女子高生作家の凛夏ちゃんに嫌味を言っちゃうような本当にしょーもないおっさんだったのだが、そんな彼が響の小説を認めたシーンにはグッときた。
かつての自分のような傑作が書けない不甲斐なさから、売れっ子の祖父江秋人の陰口を叩いてJKの凛夏にまで嫌味を言ってしまっていた鬼島。
そんな鬼島が今の自分の小説が面白くないことを認めて響の小説を絶賛する。
鬼島が文芸を愛する心を取り戻した瞬間だと思った。
あのおっさんの心まで動かす響の小説・・・・読んでみたいものである。
続いて小栗旬演じる山本春平。
彼は芥川賞の受賞を狙い続ける小説家。
ところで芥川賞に何3度ノミネートされているのに売れない作家って存在するんですねぇ🤔
純文学の新人に与えられる文学賞ってことなのでずっと無名ってことなんでしょうけど、3回もノミネートされたらそれなりに小説も売れそうな気がするんだけどw
本屋でも芥川賞ノミネート作品として売り出されますよね・・。
まあ細かいことは置いておいて、11年やっても売れない小説家である山本の気持ちは考えただけで苦しい。
受賞を逃し担当編集者と2人落ち込むシーンは切なかった。
そんな山本を救ったのはまたもや響でした。
「人が面白いと思った小説に作者の分際で何ケチつけてんの。
太宰も言ってるでしょう。
小説家なら傑作1本書いて死ねって。
私は死なないわよ。
まだ傑作を書いた覚えはない。」
山本の自殺を止めるための響の言葉。
私は響の性格を好きではないのですが、このシーンはカッコよかった。
創作活動をしている全ての人の心に響いたんじゃないかなあ?
そんな感じで、主人公の響のことは好きではないですが、映画自体は好きです。
というよりよく映画化してくれた!
こんなの見せられたら普段読書をしていない人も文芸に興味が沸くんじゃないかな?
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まとめ&個人的評価
満足度 100点満点中 70点
主人公の響に共感できない部分が多かったが、全体的に面白かった。
主演にアイドルの平手友梨奈を起用し人気女優の北川景子や実力派俳優の小栗旬や柳楽優弥が脇を固めているってことで、エンターメイト映画としては大成功だと思う。
そして小説好きとしてもこの題材で映画を作ってくれたことは嬉しい。
文芸界の衰えには日々ビクついているので、主人公がぶっ飛んでいるところを抜きにすれば、文芸界に影響を与える一作になったんじゃないかと。

小説が好きな人なら楽しめること間違いナシの映画だった。