表紙が気になっていたブルーピリオド読みました\(^o^)/
『美術大学を目指す物語』とだけの前知識で読みましたが、
思ったよりスポ根マンガだった……!!!
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漫画『ブルーピリオド』とは?
月刊アフタヌーンにて連載中。作者は山口つばさ。
絵に全く興味のなかった主人公・八虎が、一枚の絵に心を奪われたことをきっかけに、美大を目指して青春を燃やすスポ根受験マンガ。
『このマンガがすごい!2019』オトコ編で4位、『マンガ大賞2019』第3位を受賞した。
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漫画『ブルーピリオド』あらすじ
成績優秀かつスクールカースト上位の充実した毎日を送りつつ、どこか空虚な焦燥感を感じて生きる高校生・矢口八虎(やぐち やとら)は、ある日、一枚の絵に心奪われる。その衝撃は八虎を駆り立て、美しくも厳しい美術の世界へ身を投じていく。美術のノウハウうんちく満載、美大を目指して青春を燃やすスポ根受験物語、八虎と仲間たちは「好きなこと」を支えに未来を目指す!
(引用元)
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登場人物
個人的な解説付き(あくまで個人の意見です)で気になった登場人物を紹介しておく。
※ネタバレ含みます。
矢口八虎
初登場時高校2年生。
リア充でDQNと呼ばれているが、勉強もできて人付き合いもうまくこなす器用な男子高校生。
森先輩の絵を見たことがきっかけで絵に興味を抱き、美術部に入部。
最難関の東京藝大を目指すことになる。
鮎川龍二(ユカちゃん)
八虎と同じく初登場時高校2年生。
美術部所属の女装男子。通称ユカちゃん。
八虎とは犬猿の仲だが、なんだかんだ仲がいい。
美術の授業で描いた八虎の絵を褒めて美術部の手伝いに呼んだのはユカちゃん。
八虎が美術の世界にのめりこめたのはユカちゃんのおかげと言っても過言ではない。
高橋世田介
東京美術学院・通称東美(美大の予備校)で八虎と出会う。
気難しい性格だが、天才。
東美で八虎たちが初めてデッサンを描いた時、群を抜いての実力を見せつけていた。
夏期講習のコンクールで順位が低かったことで「つまんない受験絵画押し付けやがって」と、途中で予備校を辞めてしまう。
橋田悠
世田介と同じく、東美で八虎と出会う。
八虎と同じ油絵科夜間コースで、世田介とは同じ高校に通っている。
長い髪をおさげにしている。関西弁を話す。姉が3人いる。
人の作品を見るのが趣味で、美術館にはよく行くらしい。
何かと八虎と世田介と焼肉に行きたがる。基本いいヤツ。
桑名マキ
東美で八虎と出会う。
八虎と同じ油絵科夜間コース。
夏期講習のコンクールでは1位になる。
姉は現役で東京藝大に合格したため、無意識のうちに比較し、コンプレックスを感じている。
森先輩
八虎が絵を始めるキッカケとなった人。
森先輩の描いたF100号の大作(天使の絵)が、八虎を美術に開眼させた。
武蔵野美術大学へ進学した。
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漫画『ブルーピリオド』感想・考察
美大といえばおシャレなイメージしかないので、ここまで努力と根性を全面に出されるとは思っていなかった…。
好きなことをとことん頑張る、夢のために努力といった点では、本当にスポ根マンガ。
主人公・八虎の努力ぶりは見ていて気持ちがいいし、活力が湧いてくるような漫画でした!
※読了後の感想になります。未読の方はネタバレご注意ください。
とにかく絵がキレイ
まず、美大を目指すマンガなだけあって絵がめちゃくちゃキレイだった。
表紙の色使いもフォントの位置も完璧で、さすが美大マンガとしか言いようがない。
もちろん表紙詐欺ではなく、本編でもとにかく絵がキレイ。
このマンガの中で描かれているのは絵を描く人物なわけだけど、絵を描く人物の絵って見ていてなんの変哲もない気がしませんか?
それが、このマンガでの『絵を描くシーン』は、オシャレな映画の一場面を切り取ったようにキレイだった。
なんていうか…スローモーションで動いてるかのような感覚。
3巻の10筆目で八虎がF100号を描いているシーンとかを見てもらえば、私の言ってることが分かるはず!
そんくらい描写のキレイなマンガでした!
夢中になれることって尊い
このマンガの主人公は、成績優秀かつスクールカースト上位の充実した毎日を送りつつ、どこか空虚な焦燥感を感じて生きる高校生・矢口八虎。
DQNなのに成績も優秀で、どのクラスメイトとも分け隔てなく喋れる人気者。
そんな彼がなぜ、空虚な焦燥感を感じて生きるのか?
それは夢中になれる何かがないから。
そして八虎は、森先輩の描いた絵を見て心動かされ、美術の世界にのめり込んでいくわけです。
誰もが羨むような高校生活を送っているにも関わらず、焦燥感を感じて生きていた八虎ですが、その気持ちは成績優秀でスクールカースト上位だったこととかない私でも分かる気がする。
リア充やパリピがするような遊びをしても楽しめなかったり、流行のことをしてもそんなに面白く感じなかったり…。
何が楽しいか、何心を動かされるかは人それぞれだし、それに出会えた八虎は幸せだと思う。
八虎と龍二の関係性
このマンガで無視できないのが龍二(ユカちゃん)の存在。
最初、フツーに女の子かと思ってました。
作中で詳しく言及はせれていませんが、常に女装をしていることや男性を好きなことから、龍二はトランスジェンダーかと思われます。
八虎は「お前くらい整った顔なら男の格好してた方がモテるだろ 今だって女子に」と気軽に言ってましたが、それに対して龍二は「世間がいいっていうものにならなきゃいけないなら俺は死ぬ」「女の格好することってそんなに変?可愛く美しくありたいことが 男が男を好きになることの何が普通じゃないの?」「俺の”好き”だけが俺を守ってくれるんじゃないのかなあ‥」とかなり葛藤している様子でした。
このことからも恐らくトランスジェンダーなんだろうな……と。
龍二の性別のことは一先ず置いておいて、八虎と龍二の関係性について。
この2人は八虎が美術部に入る前から仲が悪いことで有名だったようです。(美術部員の会話から)
大抵は龍二がいらないことを言って八虎が突っかかるという関係だったそうですが、世渡り上手である八虎が突っかかるなんて、めずらしくないですか?
人間関係を円滑にするのが得意の八虎が、どうして龍二とは仲が悪かったのか?
八虎のモロローグで八虎は龍二のことが苦手だったと語っていますが、それは龍二が羨ましかったからじゃないかな、と思ってます。
どこか空虚な焦燥感を感じて生きていた八虎にとって、好きなことをして好きな格好をして生きている龍二を羨ましく感じていたのでは無いかと。
どちらにしても八虎にとっての龍二が特別な存在であることは間違いないと思います。
八虎と世田介の関係性
八虎のライバル的存在である高橋世田介。
すぐに予備校を辞めてしまったので、デッサンがすごいということ以外に世田介の実力は分かりませんが、天才らしいです。
八虎は世田介をめちゃくちゃ意識していてめちゃくちゃ努力します。
一方、世田介はめちゃくちゃ感じが悪くてクセが強い。
話しかけてきた八虎に向かって初対面で「誰お前」とか言っちゃうようなタチの悪いコミュ障です。
こいつ絶対友だちいないだろと思ったら案の定、橋田くんと八虎の連絡先しか知らないようで両親を心配させてました。
芸術家は孤独な方がいいって言うし世田介に友だちがいないのは問題ないと思うんですけど、八虎と世田介のライバル関係は稀に見る美しさだと思ってます。
八虎「俺 美術やってきたから 世田介くんのこと好きだし 腹ん中煮え繰り返りそうなくらい嫌いなんだ」
世田介「俺は‥基本的に他人に興味がないから でも 俺も矢口さん見てるとイライラするよ」
これがお互いに対する思いなんだけど
最高にいいライバル関係じゃないですか?
リア充で社交的な努力型
インキャで内向的な天才(ある程度の努力はしてるだろうけど)
正反対な2人がお互いに嫉妬し合いながら切磋琢磨する。なんていい関係性なんだろう。
この2人にとってお互いはかけがえのない存在になると思う。
特に世田介は友だちいないから八虎という存在に出会えて本当によかったね
一緒に初詣に行った仲だし、もうライバルであり友だちというよくあるスタイルに落ち着いてほしい。
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まとめ
『ブルーピリオド』を読んだ満足度を書いておきます。
満足度 ★★★★☆(星5つ中4つ)
青春マンガとして最高によかった。
努力家の主人公は好感が持てるし、八虎の周りの個性的な登場人物たちもみんな応援したくなる。
そして何より絵が綺麗で、読んでて幸せでした。
表紙だけでスタイリッシュなストーリーを想像してましたが、思ったよりスポ根。
そして読破後、パワーを貰えるようなそんなマンガでしたー・:*+.\(( °ω° ))/.:+
スポーツ漫画、部活漫画、受験漫画など好きな人にはオススメできる漫画です😌💕