「ミステリと言う勿れ」を読んだので感想を書きます。
スポンサードサーチ
漫画『ミステリと言う勿れ』とは?
『BASARA』『7SEEDS』などの田村由美の新シリーズ。
『月刊flowers』にて連載中。宝島社の『このマンガがすごい!2019』オンナ編第2位に輝いた。ちなみに4巻は2019年2月8日に発売予定。
スポンサードサーチ
漫画『ミステリと言う勿れ』1巻あらすじ
冬のある、カレー日和。アパートの部屋で大学生・久能整(くのう ととのう)がタマネギをザク切りしていると… 警察官がやってきて…!? 突然任意同行された整に、近隣で起こった殺人事件の容疑がかけられる。しかもその被害者は、整の同級生で…。次々に容疑を裏付ける証拠を突きつけられた整はいったいどうなる…??? 新感覚ストーリー「ミステリと言う勿れ」、注目の第一巻です!!(引用元 一部抜粋)
スポンサードサーチ
漫画『ミステリと言う勿れ』感想・考察
『このマンガがすごい!2019』2位なだけあって面白かったです。
ミステリ部分も面白いし、主人公の久能整くんの自分語りもおもしろい。
正直、全てには共感はできなかったですけど、説得力ある持論もあって考えさせられました〜。

以下、3巻までを読んだ感想と考察になりますので未読の方はネタバレに注意してください。
久能 整(くのう ととのう)は父親と確執あり?
この漫画の最大の魅力は主人公・久能整くんは、とにかく喋る喋る(΄◉◞౪◟◉`)
誰かが発言すると必ず割って入って自分の見解を述べる喋り癖のある主人公です。
友だちにいたらめんどくさいタイプ。
基本ウザいんですけど、心に響くことも言うんですよね。
まだ整くんの正体や境遇が明らかにされていないのも気になります。
両親(実の父親かな?)に対していい感情を持っていないように見えますが、どうなんでしょう。
漫画を読んでいるとついつい忘れがちですが、この人大学生なんよね・・・。
しかも恋人もいなく友達もいない。
そして一度も人を好きになったことがないようです。
そんな整が警察の風呂光や池本にアドバイスしたり、犯人を持論で論破するのはある意味コミカル。
だけど、全く共感できんところもあるんよなぁ。
全てが正しい人間なんていないので当たり前といえば当たり前なんですけどね。
6割はいいこと言ってるのでたまに出る偏った意見は残念。
まぁハッキリ言って偉そうだからムカつく。
とくにおっさんに対する持論が主観的に思えるのですが、父親と何かあったんでしょうか?
1巻の【容疑者は一人だけ】での整のセリフ。
刑事の仕事が忙しく家族を顧みず家にはほとんど帰らなかった薮がひき逃げで殺された家族のために復讐をするという話でしたが、そんな薮さんに「大事だった刑事の仕事を復讐のためなら捨てられるんですね 復讐のためなら時間を作れたんですか」と言うのは言い過ぎでは?
なんでこんな煽った言い方するの?
もうちょっと言い方あるのでは?

3巻の【鬼の集い】でも「”女の幸せ”とかにも騙されちゃダメです それを言い出したのはおじさんだと思うから 女性をある型にはめるための編み出された呪文」というのも経験からきた言葉のような気がします。
家事を楽なことだと決めつけているゆらの父親に対して言った言葉ですが、整くんの父親もこんな感じの人だったんですかね?
「将来の夢はお嫁さん」と言う女の子もいるわけだし、おっさん全体を悪者にするのもどうかと🤔
まあ、アップデートできてないオッサンが多いのは事実ですが、オバサンにもアップデートされてない人多いですよw
普段は物事を達観視しているような整が、おっさんや父親の話になると主観混じりで話しているように感じます。
やっぱり父親との確執があるんでしょうか?
しかし、整の言葉には納得できる部分も多かったのも事実。
「なるほど」と考えさせられるセリフも多いので名言の嵐の漫画だとも思ってます。

【犯人が多すぎる】(バスジャック事件)の考察
この『犯人が多すぎる』は、伏線もしっかりしているし、設定が好きでした。
正直、薮さんの事件はビミョーだと思ってたんですけど、これはおもしろかった。
バスジャックの犯人がバスの乗客たちに質問をして自分の意見を述べさせるって、喋るのが大好きな整くんにピッタリな舞台だと思います。
バスジャックという恐怖であろう状況にも関わらず漂うシュールな空気感は、整くんの風変わりなキャラクターのおかげですね。
気がついた伏線
読み返しているうちに『犯人が多すぎる』には伏線が多すぎることに気づいた。
- 整がバスに乗った時に、ガロ、ハヤ、オトヤ、煙草森が整をガン見
(普段は乗るはずのない客が乗車して焦っている様子。読む前はこのメンバーが知っている側と知らなかったのでなんとも思いませんでしたが、見返した時に「おおめちゃくちゃ伏線!」と震えた。) - ガロは整に「人の癖をまねるとこがあるよね」と言っていましたが、青砥の机を指でつつく癖、池本の舌を出す癖、ガロの頬杖をつく仕草(?)などの真似をしていた。
(ガロの頬杖や顔に手を当てる仕草は真似ているのかはハッキリ分かりません)
他にも乗客たちの身の上の事情を裏付ける伏線などたくさんあってすごい丁寧に描いてあるな〜と感心しかなかった。
あとこれは考察ですが乗客のことを調べているはずのガロが「主婦の柏さんだってお子さんが待ってるかもしれないじゃん」と言ったのは柏が妊娠しているのか確認したかったのではないかと思います。
柏は体調が悪そうだったのでもしかしたら妊娠してると思ったのではないかと。不妊治療のクリニックは産婦人科という名前のこともあるし、不妊治療の末に妊娠したと考えた可能性も。
もしそうじゃないなら意図が分かりません。その質問の答えが柏が犯人かどうか調べる材料になるとも思えないし・・・不妊治療をしている人に無神経すぎる筆問であると思う。
ストーリーには関係ないシーンですけどちょっと気になりました。

広島編
広島編は遺産相続をテーマにした話だけあってめちゃくちゃ面白いです。(実際のところ遺産相続がテーマと言っていいのかは謎)
しかし、いいところで次巻に続くということで気になって暴れそうです・・・。
広島編の考察は4巻が出てから書こうと思います。
ところで私も広島出身なんですけど、登場人物の喋る広島弁が違和感ありすぎでした。
作者の田村由美さん広島の人じゃないから仕方ないかな、と思いましたが
広島弁の翻訳は声優の佐々木望さんが担当したと聞いて驚いてる。
(佐々木望さん広島県広島市出身の声優さんで、同作者の田村由美さん原作アニメ『BASARA』にも出演してます)
未だにあんなに広島弁で話す人がいるとは・・・現代の話なだけあってちょっと違和感がありました。


スポンサードサーチ
まとめ
- 主人公・久能整のキャラが強烈で持論がいい意味でも悪い意味でも面白い
- 伏線が散りばめられた凝ったストーリー
- とにかく文字が多い
3巻まで読んでこんな感想を持ちました。
今は整くんが過去に父親と何があったのかが気になりますね。
達観して物事を見ていそうな彼が何故おっさんの持論になるとあんなに必死なのかがどうしても分かりません。
これからも毎巻買う漫画確定したので次巻も待ち遠しいです。
評価 ★★★☆☆(星5つ中3つ)