漫画『天国大魔境』ネタバレあり感想・考察。世界観に引き込まれる第1巻。トキオとマルの関係など考察してみた

 

まだ1巻しか出ていないのにここまで引き込まれるなんて思わなかった。
面白かったの一言に尽きました。

さすが、板垣巴留先生、奥浩哉先生、幸村誠先生、東村アキコ先生などが絶賛するだけある。

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漫画『天国大魔境』とは?

『それでも町は廻っている』や『木曜日のフルット』などの石黒正数による『月刊アフタヌーン』にて2018年3月号から連載中の漫画。
2019年の『このマンガがすごい』オトコ編1位に輝いた。

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漫画『天国大魔境』あらすじ

子どもたちが暮らす、壁に囲まれた緑豊かな施設。
トキオはテスト中に「外の外に出たいですか?」というメッセージを受け取り
出たことのない壁の外の世界を想像する

外の世界では、マルとキルコが廃墟になった日本を
サバイバルしながら天国を目指し旅している。

閉ざされた天国と、廃墟となった日本。
ふたつの世界を行き来しながら、
散りばめられたなぞを解き明かせ!(巻末から引用)

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漫画『天国大魔境』感想と考察

1巻の時点でかなり面白いです。
次巻が待ちどうしい。

読んだ後の感想になります。未読の方はネタバレご注意ください。

世界観

まず、ちょっと思ったのが進撃の巨人に似ているということ。

  • トキオたちは壁に囲まれて暮らしている
  • 子どもたちは外の世界を知らない

などの点が少し似ていると感じました。

「GANTZ」や「いぬやしき」などの奥浩哉先生は『「AKIRA」を彷彿とさせるシーンもあって興味深い』と絶賛してましたが、私はどちらかというと「進撃の巨人」を連想した。

ということで「AKIRA」や「進撃の巨人」などの世界観が好きな人にはオススメできる漫画だと思います。

もう1つ、この漫画の世界観で印象的なのが
【閉ざされた天国】と【廃墟となった日本】
ふたつの世界を行き来しながらストーリーが進んでいくことです。

2つの世界がどのように交差するのか、2つの世界の関係性とは何なのか?
読者に想像させるこのストーリー構成がこの漫画の魅力の1つだと思います。
まだ1巻で大して情報もないのに深読みして沼にハマっている自分がいる。

トキオとマルの関係について考える

壁に囲まれた施設で暮らすトキオと、サバイバルしながら『天国』を探しているマル。
この2人、顔がソックリです。

マルは
「その密封された筒の中に薬の入った注射が入ってる」
「俺と同じ顔をしたやつが どこかにもうひとりいる」
「そいつを見付けたら この薬を打つように言われてた」
とキルコに語っています。

マルがトキオを見つけて、注射を打つことで何かが起こると推測します。
(この注射も進撃の巨人を彷彿とさせる)

薬を打つことでトキオが覚醒して、ヒルコ(または人食い、または怪物)を倒せる圧倒的な力を手にすることが出来るとか・・?
人並み以下の想像力でそんな展開を予想している。

展開予想はさておき、
トキオとマルは一体どういう関係性なのだろう・・・?

トキオは一度も外の外の世界に出たことがない。
マルはキルコとの会話から災害後(日本が廃墟になった後)に生まれたと思われる。
(キルコが20歳だった場合、災害があった時に5歳という会話から災害は15年前に起きた。マルは15歳)

このことからトキオとマルに血縁関係があると思えない。そもそもトキオは何歳なんだろう・・。
ヒントが少なすぎて何故トキオとマルの顔がそっくりなのか、全く考察できません。
想像でしかないけどマルの両親が施設の関係者で、とかそんな感じかな(めちゃくちゃテキトー)

ヒルコについて考察してみる。

【廃墟となった日本】に存在するヒルコという生き物。
または人食い、または怪物と、人によって呼び方はまちまちのようです。

キルコ曰く『大きくてぐちゃぐちゃっとした形で人を食べるヤツ』

キルコの説明じゃ全くわかりませんが、私はグチャグチャっとした形より鳥の怪物っぽいと思いました。

そしてマルとキルコはこの【ヒルコ】を殺せるようです。
銃で体に穴を開けたり、普通の生き物では絶命するような怪我でもヒルコは生きていました。
2人はヒルコを倒すために、懐に入り込んで心臓を握り潰していましたが、どうやってこの方法を編み出したんだろう。

倒し方はさておき、ヒルコと日本が廃墟のようになっていることに関係はあるのだろうか?
マルとキルコの会話から『災害』の影響で劇中の日本が廃墟のような状況になっていると思われますが、この『災害』というのもどういったものなのかが気になる。
自然災害なのか、人為的災害なのかも謎だし、ヒルコのような生物によってもたらさられたものかもしれない。

ここでも情報が少なすぎて全く想像もつきません。

ただ1つ気になった点が、ヒルコには知能がありそうだということですね。
意思疎通はできないようですが、家の中を確認するなどの戦い方を見ていると知能はありそうだと感じました。
マルの言うように「女将さんを生かしておくのは宿にエサが寄ってくるから」という説も計算に思えます。

 

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まとめ

結論から言うと、まだ1巻なので謎が多すぎる。

ですが
2つの世界を行き来しなが進むストーリー構成独特な世界観引き込まれることは間違いないです。

帯でも『BEASTARS』の板垣巴留先生、『GANTZ』の奥浩哉先生、『プラネテス』の幸村誠先生、『海月姫』の東村アキコ先生などが挙って絶賛。
『このマンガがすごい2019年』オトコ編1位なのも頷ける作品でした。

成瀬
小林まこと先生だけ「去年の忘年会で2回も話しかけてくれてありがとう」とコメントしててウケた。

評価 ★★★★☆(星5つ中4つ)