漫画【死役所】12巻ネタバレ感想・考察。そしてシ村の冤罪の過去が明らかに‥!?

 

死役所の12巻が発売されたので早速読みました。
今巻も相変わらず面白かった。そして重かった。
帯に書いてあった【尊厳の12巻】に見合う話ばかりで、胸が痛すぎる。

そして次巻でシ村の過去が明らかにされると思うのですが、気になって13巻待てないし月刊コミック@バンチ買おうかなー。
だいたい5ヶ月おきに次巻が発売されるのでそんなに待てないよ‥。

 

 

漫画【死役所】とは?

あずみきし氏により2013年11月号から「月刊コミック@バンチ」で連載開始された漫画。

 

漫画【死役所】12巻感想・考察

今巻は読み応え抜群でした。
正直11巻は微妙だったので‥。

ところで10巻で貼られた伏線の連続殺人犯、吉沢佐駆真まだ送られてこないんですかねー。
でも死刑になるならだいぶ先だし何巻で出て来ることやら。

とりあえず、次巻でシ村さんの冤罪の過去が明らかになる様なので気になりすぎて気が狂いそうである。

以下、全文ネタバレを含みますので未読の方は注意してください。

第54条 【かわいそうな人】

タイトル通り、まさしく『かわいそうな人』でした。

病気で仕事を辞めることになった比護亜紀保は再就職も決まらず、年金暮らしの父親と二人暮らし。
月に6万の年金受給をしている父親だが、家賃などは亜紀保に任せ家へ金は入ておらず年金はパチンコに行くために使っていた。
なかなか仕事が見つからないまま貯金も尽き、生活保護を受けることになった亜紀保だが、年金受給している父親と同居していることもあり家賃の低い家に引っ越すことになる。
娘が生活保護を受給してからもパチンコ通いはやめず無駄使いばかりする父親とは裏腹に、亜紀保は生活保護を受けている後ろめたさから、肩身の狭い生活を送っていた。
そんな亜紀保はある日、風呂場で溺れてしまい、溺死。死役所へやって来る。

世間が生活保護受給者に対して抱いている偏見が、生活保護を受けないと生きていけない人たちを苦しめている。それは少なからず現実でも起こっている問題かと思います。

この話だと亜紀保自身が『生活保護受給者は恥ずかしい』と思っている節があります。そこが【かわいそうな人】だと思った部分でもある。
生活保護は決して恥ずかしいことではないし、亜紀保の様に事情があるなら尚更仕方のないことなのに、周りの目を気にして病院も行けず、病気もよくならない堂々巡り。亜紀保とても繊細な人だと思いました。

世間には生活保護の不正受給をする人もいますが、そういう人たちに限って堂々と生活をし、恥じることなく不正を行います。
一方で亜紀保の様に本当に保護を必要としている人たちが肩身のせまい思いをする。
もちろん亜紀保の様に引け目を感じる心を持っていることはいいことだとは思いますが、自己肯定感を低く持つこととは違うと思う。

それにしても生活保護の前任担当今田と新しい担当の安岡さんの差が激しすぎて怖い。今田は不正受給者を多く見てきたのか、亜紀保に対して疑いから入ってないか?それと比べて安岡さんは神の様にいい人。

安岡さんの言葉

「ハリーポッターの作者は以前生活保護を受けていて、国の制度によって助けられ、今は莫大な税金を収めている。そんな人がいると生活保護も悪くないって思いませんか?」

には救われました。

そして
「ちゃんと仕事始めるまでは贅沢なんてしない」と言って再就職を夢見ていた亜紀保は風呂場で溺死してしまいます。

死役所に辿り着いた亜紀保は
「私なんて無職になった時点で死んでおけば誰にも迷惑かけずに済んだのに」
「何もできないくせに必死で生きようとして」
「私 何の生産性もないし死んだほうが」
とシ村とハヤシに語っていますが、ここは悲しすぎました。

そんな亜紀保に

シ村「必死で生きようとするのは恥ですかねぇ」
ハヤシ「生きてたら普通のことだと思いますけどね」

この二人いい仕事したと思います。
ハヤシさんのまっすぐでバカな一言がこういう時役に立つんだよ!けどこの人、殺人犯で死刑になってるんだよなー。

第56条 【おててつないで】

福原潤矢(1歳)継父に顔にクッションを押し当てられ死亡。

子供が死ぬは本当にかわいそう。
しかもこの子虐待されてました。

現実でもこういう事件をニュースで見るたび思うのですが、母親はなぜ止めないの?
親としてよりも女であることを取る。子供より男を取る。
そんな人本当に存在するんですね。

この潤矢くんと関わることでハヤシさんが自らの罪と向き合うきっかけになります。
ハヤシさんは赤子を含む3人を殺して死刑になっていますが、潤矢くんのことは「さっき会ったばかりなのに潤くんが殺されたってことがすごく悲しんです」と言っていました。

「ハヤシさんが殺人を犯してなかったら今頃どうされているでしょうね」とシ村はハヤシさんに問います。

その問いにハヤシさんは「潤矢くんについては幸福しか願えないが、自分の殺した相手のことは不幸しか願えない」と。

小さな子供が殺されたことをきっかけに自分がしたことを反省するのかと思いきや
『相手が悪いので殺されて当然』と未だに思っている様子。

ここが本当に難しいところですね。ハヤシさんはいい人だし基本的な人間の情は持っている。しかし肝心なところが欠けているような気がします。
それでも自分の犯した罪と向き合って、考えて行こうという姿勢は見える。ハヤシさんが彼なりの答えを見つける日が来るのを読者として待つのみです。とりあえずハヤシさんは死役所の職員の中でイチオシキャラ。

第57条 【夜ノ目町爆弾事件】

金子行亮は無実の罪で有罪判決を受け無期懲役となり、拘置所で9年、刑務所で19年間過ごした。
仮釈放となったものの肺炎で亡くなり、死役所へと送られてくる。

この話は不憫すぎて胸が痛かった。
冤罪の話ほど辛いものはない。

警察が捏造で「家族も早く罪を認めろと言っている」など心理的に追い込んでいく様子はひどすぎて、恐怖だった。
もし自分の身に同じことが起きたら間違いなく無実でも「やった」と言ってしまいそうな状況でした。

ただ、兄の茂はずっと行亮を信じ続けていてそこだけが救いだったかな。

途中まで真犯人は兄貴なんじゃない?
とか思っててごめんね。

兄が弟を思う気持ちもだけど
弟が兄を思う気持ちを描かれていて強い絆で結ばれた兄弟だな、と感じた。

警察は行亮が罪を認めなければ兄の茂を取り調べると言い出した。
茂が同じように取り調べをされれば「優しい兄がこの取り調べに耐えられるわけがない」と兄を守るために罪を認めたところもある。

行亮は喧嘩早かったかもしれないけど、とても優しい心を持った人であったんですね。
そんな彼が殺人なんてするわけがないとお兄さんも思っていたことでしょう。
そういう行亮の気持ちを利用した警察はやっぱり許せないし、こういうことが昔はたくさんあったと思うと身震いする。(現在でももちろん冤罪被害はありますが昔よりかはマシになったことを祈る)

行亮はシ村も冤罪の被害者であることを知り
「話を聞かせてくれ」
「同じ境遇の人間がおったということはそれだけで救いになる」
とシ村の過去を聞きたがります。

それに対してシ村は
「私の話など面白くありませんよ」と言いつつも
「では少し 昔話でもしましょうか」

というところで12巻は終わります。

ついに次巻でシ村の冤罪の過去が明らかになるようです。

死役所は5ヶ月ごとにコミックスが発売されているので、13巻の発売は2019年の4月ごろかと予想されます。