
スポンサードサーチ
漫画【死役所】基本情報
2013年11月号から「月刊コミック@バンチ」で連載開始した。原作者はあずみきし。
舞台は此岸と彼岸の境界に存在する市役所ならぬ「死役所」。死役所を訪れる人や職員が死んでなお「自分の人生はなんだったのか」と考えている物語である。
12巻は2018年11月9日に発売された。
スポンサードサーチ
漫画【死役所】12巻感想・考察
今回も重い話で読み応え抜群!
面白かった・・!!!!
ところで10巻で貼られた伏線の連続殺人犯、吉沢佐駆真まだ送られてこないんですかねー。
早く出してくんなきゃ読者は忘れるよ🙄
でも死刑になるならだいぶ先だし何巻で出て来ることやら。
とりあえず、次巻でシ村さんの冤罪の過去が明らかになる様なので気になりすぎて気が狂いそうである。
以下、全文ネタバレを含みますので未読の方は注意してください。
第54条 【かわいそうな人】
タイトル通り、まさしく『かわいそうな人』でした。
月に6万の年金受給をしている父親だが、家賃などは亜紀保に任せて家へ金は入ていない。年金は全てパチンコに使っている。
病気の亜紀保はなかなか再就職先が決まらない。ついには貯金が尽きてしまった。
ついに生活保護を受けることになった亜紀保。
しかし年金受給している父親と同居していることもあり、家賃の低い家に引っ越すように命じられる。
亜紀保は生活保護を受けていることで世間に後ろめたさを感じ、肩身の世界生活を送っていた。
そんな娘の気も知らず、父親はパチンコ三味の生活を送る。
そんなある日、亜紀保は風呂場で溺れてしまい、溺死してしまう。ーーーーそして死役所へやって来る。
世間が生活保護受給者に対して抱いている偏見が、生活保護を受けないと生きていけない人たちを苦しめている。
それは少なからず現実でも起こっている問題かと思います。
病気や働けない理由がある人が生活保護を受けることは恥ずかしいことではありません。
それを「恥ずかしい」と思ってしまう亜紀保は、潜在的に生活保護=いけないことだという認識があったんじゃないかなぁ。
世間には生活保護の不正受給をする人がいます。
そして不思議とそういう人たちの方が恥じることもなく堂々と生活をしています。
きっとそういう人たちを見てきたから亜紀保は生活保護を恥ずかしいことだと認識していたんじゃないかなあ😭
亜紀保の様に本当に保護を必要としている人たちが肩身のせまい思いをするのは間違っている。
生活保護の今田、人を見極める力を持てよ😩
亜紀保はとても繊細な人。
「制度に甘えないで もうちょっと頑張ってみてくださいよ」なんて言われたら自己肯定感は最低レベルになる。言葉を選んで欲しかった。
それにしても、今田と新しい担当の安岡さんの適任レベルは雲泥の差だなあ。
安岡さんのような人にこそこの仕事に就いて欲しい。(不正時給の人は見極めてねw)
ここで安岡さんの名言を紹介しときます。
「ハリーポッターの作者は以前生活保護を受けていて、国の制度によって助けられ、今は莫大な税金を収めている。そんな人がいると生活保護も悪くないって思いませんか?」
こんな素敵な言葉をかけられたら「早く元気になって頑張って働こう」と誰もが思うはず。
J・K・ローリング並みの人はなかなかいないでしょうけど、国の制度によって助けられ、その後社会復帰した人は大勢いるでしょう。成功者の例を出す安岡さんの話術もすごいと思うw
その後、亜紀保はすぐに風呂で溺死。
死役所に辿り着いた亜紀保は
「私なんて無職になった時点で死んでおけば 誰にも迷惑かけずに済んだのに」
「何もできないくせに必死で生きようとして」
「私 何の生産性もないし死んだほうが」
とシ村たちに話します。

このシーンは本当に悲しかった😭
そんでこの後、そんな亜紀保に言葉をかけるシ村とハヤシがいい仕事をした。
シ村「必死で生きようとするのは恥ですかねぇ」
ハヤシ「生きてたら普通のことだと思いますけどね」
シ村!ハヤシ!ナイス!!!!
いい仕事したな!!!!
けどこいつら殺人犯で死刑になってるんだよなー。(シ村は冤罪)
第56条 【おててつないで】
次のお客様は、福原潤矢くん。1歳。
継父に顔にクッションを押し当てられ死亡。
子供が死ぬは本当にかわいそう。
しかもこの子、虐待されてました😭
現実でもこういう事件をニュースで見るたび思うのですが、なんで母親は止めないの?
親としてよりも女であることを取る。子供より男を取る。
そんな人、本当に存在するんですね。
そんでこのエピソード、潤矢くんと関わることでハヤシが自らの罪と向き合う話でもありました。
ハヤシは赤子を含む3人を殺して死刑になってます。
潤矢くんのことは「さっき会ったばかりなのに潤くんが殺されたってことがすごく悲しんです」と言っていました。
シ村「ハヤシさんが殺人を犯してなかったら今頃どうされているでしょうね」
ハヤシ「潤矢くんについては幸福しか願えないが、自分の殺した相手のことは不幸しか願えない」
小さな子供が殺されたことをきっかけに自分がしたことを反省するのかと思いきや
『相手が悪いので殺されて当然』だと未だに思っているっぽい🙄
ハヤシまじ怖いわ・・・・🙄
ハヤシさんはいい人だし基本的な人間の情は持っている。
だけど肝心なところが欠けている!!!!!!
それでも自分の犯した罪と向き合って、考えて行こうという姿勢は見えます。
ハヤシさんが自分なりの答えを見つける日が来るのを読者として待つのみです😭
ちなみにハヤシさんは死役所の職員の中で推しキャラ。まあイケメンこいつしかいないし必然的にそうなるよなw

第57条 【夜ノ目町爆弾事件】
仮釈放となったものの肺炎で亡くなり、死役所へと送られてくる。
冤罪の話ほど辛いものはない。
やってもない罪をきせられ、刑を下され、人生を奪われる。
こんな理不尽なことがあっていいのだろうか。
警察のずさんな取り調べを見ていると恐怖で震えた。
毎日何時間も怒鳴られ続け自白を強要されればやっていなくても罪を認めたくなる。
更に「家族も早く罪を認めろと言っている」など心理的に追い込まれれば、誰でも冤罪被害者にされそうである。

兄の茂だけはずっと行亮を信じ続けてくれていた。
このエピソードでの唯一の救いだったかな😭
途中まで兄貴が真犯人なんじゃない?
とか思っててごめんね。
そして死役所に送られてきた行亮。
シ村も冤罪の被害者であることを知り
「話を聞かせてくれ。
同じ境遇の人間がおったということはそれだけで救いになる」
とシ村の過去を聞きたがります。
金子!!!ナイス!!!!
読者もみんなシ村の過去が知りたいんだよ😌🙌
それに対してシ村は「私の話など面白くありませんよ」と言いつつ
「では少し 昔話でもしましょうか」と話してくれる気になったみたいです!!!
次巻!!!シ村の冤罪の過去が明らかになります!!!!!
12巻は「かわいそうな人」「おててつないで」「夜ノ目町爆弾事件」の3つのエピソードが収録されていた。
どれも読み応え抜群で、今回は当たり巻だった🤔