映画【3月のライオン】前編・後編のネタバレあり感想と考察。将棋に無知なわたしでも楽しました心温まるヒューマンドラマ!

 

将棋のことは全く知らないんですけど、かなり面白かったです!

主人公桐山零が川本三姉妹と出会って変わっていく、成長していく様子や、将棋を通して成長していく様子など描かれていて、将棋の物語でもあるけど1人の少年の話でもある。

将棋に興味がない人でも是非見て欲しい映画でした。

そしてもれなく将棋に興味が湧きます。わたし全く、将棋知らないし興味もなかったし、「羽生?藤井?なにそれ全く興味ない」って感じだったのに映画見終わった後に色々調べましたw

やや詰め込みすぎ感がするので、原作はもっと面白いんだろうなーと思います。

同じ原作者のハチクロは読んで、大好きな作品なので本作も読んでみようと思います!

 

ネタバレを含みますので映画未視聴の方はご注意ください。

 

 

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三月のライオンとは

2017年3月18日に前編が公開され、同年4月22日に後編が公開された。監督は「ハゲタカ」「ミュージアム」「るろうに剣心シリーズ」「プラチナデータ」などの大友啓史
原作はハチミツとクローバーなどで知られる羽海野チカ「三月のライオン」。ヤングアニマルで連載され、既刊13巻。

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スタッフ・キャスト

監督-大友啓史
脚本-岩下悠子 渡部亮平 大友啓史
原作-羽海野チカ「3月のライオン」
主題歌-ぼくのりりっくのぼうよみ「Be Noble」(前編) 藤原さくら春の歌」(後編)

桐山零 – 神木隆之介
川本あかり – 倉科カナ
川本ひなた – 清原果耶
川本モモ – 新津ちせ
川本相米二 – 前田吟
島田開 – 佐々木蔵之介
二海堂晴信 – 染谷将太
幸田柾近 – 豊川悦司
幸田香子 – 有村架純
宗谷冬司 – 加瀬亮
柳原朔太郎 – 斉木しげる
後藤正宗 – 伊藤英明
三角龍雪 – 中村倫也
安井学 – 甲本雅裕
松本一砂 – 尾上寛之
山崎順慶 – 奥野瑛太
神宮寺崇徳 – 岩松了
林田高志 – 高橋一生
高城めぐみ – 中田青渚
甘麻井戸誠二郎 – 伊勢谷友介

 

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三月のライオンあらすじ

桐山零(神木隆之介)は、幼いころに交通事故で家族を失い、父の友人である棋士、幸田(豊川悦司)に内弟子として引き取られ、15歳でプロ棋士になった。
幸田の実子の香子(有村架純)たちとの軋轢もあり、六月町にて1人暮らしを始め高校に通いながらプロ棋士として生活している。
ある日零は、飲み会でお酒を飲んでしまい夜道で潰れているところを川本あかりに介抱されたことがきっかけで、あかり(倉科カナ)・ひなた(清原果耶)・モモ(新津ちせ)の三姉妹と仲良くなり、夕食を共にするなど交流を持つようになる。
そんな折、獅子王戦トーナメントにて、義姉の香子を巡る因縁を持つ棋士・後藤正宗(伊藤英明)との対決に零は気炎を上げるが、それを意識するあまりに己の分を見失い、格上であるA級棋士の島田開(佐々木蔵之介)を侮っていたことを島田本人に見透かされて、大いに恥じる。その後、島田と後藤の対局を見た零は、ひとつ自分の殻を破り、島田の研究会に参加する。
こうした様々な人々に関わることで、少しずつ零の心境に変化が生じていった。

 

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感動したシーン

三月のライオン前編・後編を見て感動したシーンをあげておきます。

特に後編は感動しぱなしで、何度かウルウルきたほど。涙腺弱い人なら泣けるシーンも多々あると思われます。

 

前編ラストシーン

宗谷の勝ちだと切り上げる中、ただ一人島田が勝つ方法に気づいた零は「島田さんの駒はまだ死んでない」と島田の元に走る。

 

島田の元にたどり着いた零だがすでに投了しており

「気づかなかったね」

と宗谷が駒を動かし、島田に観想戦を見せる。

 

自分に勝つ方法が残っていたことに気がついた島田は頭を抱え顔を伏せる。

 

このシーンは役者さんたちの演技が迫真で、零の「死守に一瞬垣間見れていた閃光のような活路。その、たった一手で世界はまるで違う姿を表す。」というモノローグが流れるタイミングも絶妙で鳥肌の立つくらい好きなシーン。

 

ひなたに零が救われるシーン

後編。

ひなたが学校のクラスメイトをいじめから助けますが。今度はひなたがいじめのターゲットにされてしまいます。

ひどいいじめを受けボロボロの姿で帰宅したひなた。

その後、川辺で泣いているひなたを見ての、零の心境とモノローグが素敵すぎて、本作で1番感動したシーン。

 

「本当はずっとは怖かった。ひとりぼっちになるの。でも後悔なんてしない!しちゃダメだ!だって私がしたことは絶対間違ってなんかない!」

–不思議だ。人はこんなにも時がすぎた後で、まった違う方向から嵐のように救われることがある

「君は僕の恩人だ。約束するよ。僕がついてる。僕は一生かかっても君に恩を返すよ」

 

零は過去にいじめられた自分が今のひなたに救われたと言っています。

いじめを助けることで自分がいじめのターゲットにされてしまったひなたですが、「わたしがしたことは絶対に間違ってなんかいない!」と言い切る。

その行動と勇気、考え方が、過去の零を救ったんだと思います。

このシーンは内容的にも感動する場面ですが、表現方法も綺麗で感動しました。

演技・映像・音楽・モノローグの間合い

全てが完璧すぎて大好きなシーン。

 

幸田父と香子のシーン。

幼い頃、香子は零に将棋で負けて、零を殴りました。

その時の局面を父は覚えていて、香子にその局面を見せます。

「あの時、香子には勝ち筋があった。れいはどうにか阻止しようとした。それでもまだ、香子の勝ち筋は消滅していない。香子、お前は勝てたんだ。読みきれなかったのは自分を信じていなかったからだ。もう終わりと思って夢を手放したのは香子自身だ。」

「将棋は誰からも何も奪ったりしない。だから最後まで諦めるな。香子が幸せになる一手はきっとある。応援してる」

と娘に言い、香子は涙を流します。

 

父娘のシーンに涙。「幸せになる一手はきっとある。応援してる」とか親に言われたら泣く絶対。

この「3月のライオン」劇中では、幸田父の立場になると板挟みでいたたまれないし、香子の立場になっても愛憎渦巻く感情が理解できていたたまれないし、零の立場になっても不憫すぎるしいたたまれないし、そんな中、こうやって父娘向き合って話あってくれて、救われました。

香子を始めた見たときは、すんごい憎たらしくて嫌な女だと思ったけど、彼女なりに葛藤してもがいてる姿が人間らしく、見終わったら大好きな人物になりました。
有村架純さんの演技もまたいい!

正直、ここで1番泣いた。

 

泣きながら後藤に逆転勝ちするシーン

プライベートで3姉妹と揉めてしまい、連絡が取れない日々、「もう俺には将棋しかない」と闘志を燃やす零。

そして後藤との対局の日を迎える。

まるで走馬灯のように、幼少期からの将棋 染谷・佐々木・教師・先輩立ち・そして三姉妹との思い出が蘇る。

涙を流しながら最後の一手を刺し終えた零に、「強烈だった」と後藤。

 

この、後藤に勝ったシーンは鳥肌立つほど感動しました。

将棋で出会った仲間たち二階堂や島田、高校の林田先生や、そして三姉妹のことを思い出して、涙するシーンにはわたしも涙。

零の人間的な成長も見れたシーンでもありました。

後藤もプライベートで色々あったし、かなりの闘志をかけてこの対局に挑んでいたので、そちらの面でも涙。

 

 

 

「三月のライオン」の感想

感動シーンをいくつかあげましたが、この映画、ほんとよかった!

 

正直、将棋の話と聞いて敬遠している部分がありました。

将棋についてわかった方が面白いんだろうなー、と言う部分は多々ありましたが、わからなくても何となく見ることはできるし、この作品の1番のテーマは主人公桐山零の成長。

 

いじめられていた、と言う過去だけでも辛い出来事なのにその上家族が交通事故で亡くなり、孤独に。そして義理の姉との確執。若くして波乱万丈な人生すぎる‥。

 

そんな桐山零は川本三姉妹と出会って変わっていくんだけど、その過程はほのぼのとして見ていて癒されるし、ひなたとの出来事は泣けるし‥、本作は心温まるハートフルストーリーでもあるんです。

 

映像、完成度も素晴らしい出来なので、将棋についてわからない・興味がないと敬遠しているような人にもぜひ見て欲しい映画になっています。