『天気の子』ネタバレあらすじと感想・レビュー!新海監督は『君の名は』で怒らなかった人まで怒らせた!【セカイ系アニメ】

 

新海誠監督の『天気の子』見てきました。

新海監督は本作について「『君の名』で怒っていた人たちがもっと怒ってしまうような映画」とコメントしてますが、『君の名は』で怒らなかった人まで怒らせた。そんな映画だった。

それでは、そんなにいいことは書いてませんが映画『天気の子』のネタバレあらすじと感想・レビューを書いていきます。

(ネタバレだけ感想・レビューだけは目次から飛んでね!)

 

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映画『天気の子』とは?

大ヒット映画『君の名は。』の新海誠監督が手がける、3年ぶりの劇場用アニメーション映画。
2019年7月19日公開された。
『君の名は。』に引き続きRADWIMPSが音楽を担当している。

 

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スッタフ・声の出演

原作・脚本・監督 – 新海誠
音楽 – RADWIMPS
主題歌 – RADWIMPS「愛にできることはまだあるかい」「グランドエスケープ (Movie edit) feat.三浦透子」

森嶋帆高 – 醍醐虎汰朗
天野陽菜 – 森七菜
須賀圭介 – 小栗旬
夏美 – 本田翼
冨美 – 倍賞千恵子
天野凪 – 吉柳咲良
安井 – 平泉成
高井 – 梶裕貴

 

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映画『天気の子』あらすじ

「あの光の中に、行ってみたかった」
高1の夏。離島から家出し、東京にやってきた帆高。
しかし生活はすぐに困窮し、孤独な日々の果てにようやく見つけた仕事は、
怪しげなオカルト雑誌のライター業だった。
彼のこれからを示唆するかのように、連日降り続ける雨。
そんな中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は一人の少女に出会う。
ある事情を抱え、弟とふたりで明るくたくましく暮らすその少女・陽菜。
彼女には、不思議な能力があった。
(公式ホームページ引用 https://www.tenkinoko.com/)

ここからネタバレあらすじ

とても大雑把にネタバレあらすじを紹介します。

離島から東京へ家出してきた穂高(16)は、ネカフェ生活を続ける中、マックでバイト中のJK陽菜(17)と出会う。
陽菜は小学生の弟・凪と二人暮らしという複雑な家庭事情で、天気を必ず晴れにすることのできる、100パーセントの晴れ女だった。

住み込みのバイト先から月給3000円しか貰っていない帆高と、マックのバイトをクビになった陽菜は、天気を晴れにするというビジネスを始める。
東京は、異常気象に見舞われていて、連日雨が降り続いていた。
そのためビジネスは大成功。毎日のように天気を晴れにして欲しいという依頼が殺到した。

メディアに陽菜の姿が映ってしまったことや、力を使い続けたことで疲労している陽菜を気遣って、帆高はこのビジネスを辞めることを決意する。
そんな中、以前たまたま拾った拳銃を風俗店スカウトの男を脅すために発射させたしまったせいで、帆高は警察に追われることになる。(ここら辺はツッコミの嵐だった)
同時に未成年だけで二人暮らしをしている陽菜と凪も目をつけられ、姉弟離れ離れにされてしまう危機に陥る。

帆高は、陽菜と凪に一緒に逃げることを提案。
逃亡中、帆高は陽菜から身体が消えかかっている事実を知らされる。
穂高のオカルト雑誌ライター業の先輩・夏美が「昔話では晴れ女は人柱になる」と言っていたこともあり、2人は不安を覚える。

そして翌日、目を覚ますと、陽菜の姿は消えていたーーー。
タイミング悪く警察に居場所がバレ、穂高と凪は警察に捕まってしまう。
外に出ると空は晴れていて、陽菜が消えたことで天気が晴れたのだと、帆高は思う。

そこで穂高は警察から、陽菜が18歳ではなく15歳だったことを知らされ、弟・凪と暮らすために年齢を偽ってアルバイトをしていたことを知らされる。

真実を知った帆高は「もう1度陽菜に会いたい」と警察から逃亡!
帆高が目指すのは空に行ける鳥居のある廃ビル・・・!!!

夏美の助けもあって、帆高はなんとか廃ビルにたどり着いた。

そこには帆高がアルバイトをしていた会社の社長・須賀(CV小栗旬さん)がいて、逃げても無駄だと帆高を説得する。
だが、帆高は鳥居に向かおうとして聞く耳を持たない。
そんなこんなしてるうちに警察たちも駆けつけて、帆高は囲まれてしまう。

帆高を説得しようとしていた須賀だったが、陽菜を救おうと必死な帆高の姿を見て、帆高が鳥居に向かう手助けをする。
さらには凪も駆けつけ、警察を足止めする。
無事に帆高は鳥居にたどり着くことができた。

こうして帆高は、空から陽菜を連れ戻すことに成功。

ーーーー3年が経った。
陽菜が空から戻ってきたことで、東京には雨が降り続き、一部が沈水するなどの被害が起きていた。

あれから帆高は、保護観察がつき、離島に戻って高校生活を送っていた。
そして高校卒業と同時に、東京へ再びやってくる。
保護観察の身で陽菜に会うべきではないと、あれから1度も陽菜とは会っていない。

沈水した東京の街を見た帆高は、自分がしたことが間違っていたのではないかと思いはじめる。
だが、3年ぶりに陽菜の姿を見て、帆高は先程までの考えを改める。
空を仰ぎ祈る陽菜の姿を見た帆高は、自分の選択は間違っていなかったと思うのだった。

成瀬
とっても大雑把ですけど、こんな感じの「セカイ系」アニメ映画でした!

他にも、「君の名」の瀧くんや三葉、勅使河原や早耶香がちょこっと出演したり見どころがたくさんあるので劇場で確認してみてください☆

 

 

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映画『天気の子』ネタバレあり感想・レビュー・考察

「世界を犠牲にしてでも好きな人と会いたい」
という壮大なテーマの映画でした〜!

最近見たアニメ映画の中では面白かったのですが、『君の名は』が好きだったので期待を上回る出来ではなかったです。

『君の名は』で怒ってない人まで怒らせた残念作

世界を救うか。好きな人を救うか。
主人公・帆高は究極の選択を迫られ、好きな人=陽菜がいる未来を取る。

感動できるストーリーではありましたが「批判もあるんだろうな〜」と思える結末でもありました。
「東京沈没したけど陽菜さんが生きててくれてよかった!」という無責任エンドに取れなくもない。叩かれるのも分かります。

さらに、この映画を「そこそこ面白かった」と思っている私でさえ、帆高の無責任さに苛立った場面がいくつかありました。

  • 家出の理由が「息苦しい」から。
    ラストでは大学進学のため上京しているようだったので家庭環境が最悪といった感じではないようです。
    数年我慢するれば東京に出てこられるなら、なぜ家出をしたのか?
    映画では描かれてないだけで思春期にはそれなりの悩みがあるのでしょうけど、モヤモヤが残りました。
    口頭だけでもいいから家出にそれなりの理由をつけて欲しかった。
  • 拾った拳銃を発砲してしまう浅はかさ。
    一度目は多めに見ても、恩人である須賀に向けて撃ったのにはドン引いた。
    帆高は恋愛のことになると周りが見えなくなるタイプなのかな〜🤔

などなど、主人公・帆高に感情移入できる部分と好きになれる部分が少なかったため見終えた後、若干モヤモヤしました。

成瀬
監督は「『君の名』で怒っていた人たちがもっと怒ってしまうような映画」と言ってましたが、君の名で怒ってない私まで怒らせたわけですね〜!

年増は圭ちゃんに感情移入したら泣ける

小栗旬さんが声を担当する須賀圭介。
帆高が東京に向かうフェリーの中で出会い、船から落ちかけた時に救ってくれた命の恩人であります。
須賀さんはオカルト雑誌などのライター業を営んでおり、夏美と共に小さな会社を経営中。

そんな須賀さんには、最愛の妻・あすかを亡くし、亡き妻の母と娘の親権争い中というバックグラウンドがありました。
物語終盤では娘と住むため警察沙汰になりそうな帆高を追い出しますが、最終的には帆高とかつての自分を重ねて、帆高を助けます・・・。

この須賀さんの心の変化には、グッときた。
娘と住むために帆高を助けてたい気持ちを押し殺して帆高を会社から追い出すのですが、安井刑事から帆高が陽菜に会うために逃亡した事実を聞かされ、涙します。
そして最後には、警察にタックルかましてまで帆高が陽菜のところに行く手助けをする・・・。

正直、おばさんは帆高の気持ちより圭ちゃんの気持ちの方が分かった。

自分の娘と帆高を天秤にかけないといけない苦しさや葛藤。
からの「もう一度あの人に会いたい」という直向きに突っ走る帆高と「もう一度妻に会いたくても会えない」自分を重ねて、帆高を手助けすると決めた時の心情を考えたら・・・・こんなの絶対泣くでしょ!(泣いては無いですけど)

先ほども書きましたが、わたし帆高をあまり好きではない。
圭ちゃんに向けて発砲するなんて(当たってはいない)いくらひなちゃんを助けたいからって周りが見えてなさ過ぎでしょう・・・。
そんなこんなで拳銃を向けられても尚、帆高をサポートした圭ちゃんは神かと思えた。

ちなみにこのシーンでは、凪センパイが駆けつけてくれたのにも痺れたな〜!
ここがこの映画で1番盛り上がったのは間違いないです。

棒読みボイスも多いが、声豚的にはテンション上がった

主役の帆高と陽菜はオーディションで選ばれた若手俳優が、脇を固めるキャストは小栗旬、本田翼、倍賞千恵子、平泉成などの一流俳優陣が揃いました。

ぶっちゃけ言うと、小栗旬と本田翼の声の演技、ひどすぎて聞いてられなかった。

だがしかし途中から慣れてきて、最後の方は「これ、味があってイケてるんじゃない?」と思えるほどに・・・。
慣れがすごいのか、それとも話が進むに連れて演技が上手くなってるのかは分かりませんが、徐々に慣れてくるので我慢して見てください。

倍賞千恵子さんと平泉成さんについては、悪い部分が見つからなかった。
役がピッタリなのもあったけど、お2人ともいい味出てた😌

こんな感じで一流俳優さんたちが多く出演するアニメ映画ですが、本職の声優さんたちも多く出演していて、声豚(声優オタクのこと)も楽しめる映画になってました。

まずは感じの悪い刑事・高井役梶裕貴さん。
梶さんは『進撃の巨人』のエレン・イェーガー役や『マギ』のアリババ・サルージャ役などで知られる人気声優。
少年役が多いイメージですが『天気の子』では完璧大人(しかも感じの悪い大人)役を演じていて、梶さんの低音ボイスが楽しめます。
出番は多いですが見せ場は特にないしょうもない役でした😏

さらに声豚たちを激震させたのが花澤香菜と佐倉綾音が凪センパイから二股をかけられていたこと!!!
しかもキャラクター名が『かな』『あやね』というサービス精神。
ちなみに、かなの名字はさくらの模様・・・。新海監督。¥、遊び心あるね!

『君の名は』の登場人物もめっちゃ出てくる

『天気の子』の見どころの一つは『君の名』の登場人物たちが出てくるところ。

帆高と陽菜が天気を晴れにするバイトで訪れたフリーマーケットに勅使河原とさやかがいたり、冨美(倍賞千恵子)の孫が瀧くんだったり、帆高が陽菜へのプレゼントを買いに行ったアクセサリーショップのお店の店員さんが三葉だったりと、いたるところに『君の名は』の登場人物たちが出てきます。

『君の名』のにも過去の新海監督作品『言の葉の庭』の登場人物・雪野百香里が登場していることもあり、新海監督は以前からスター・システム(手塚治虫が生み出したと言われている)の導入や作品の世界観のリンクは行っていたようですね。

 

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まとめ・映画『天気の子』の満足度

満足度 100点満点中 70点

分かりやすくて面白かったと思う。

わたしは新海誠監督作品の中で『君の名は』が1番好きなので、ガッカリ度が少なからずありました。
でもそこは好みの問題。
『君の名は』よりよかったと言ってる人もたくさんいるので、自分の目で判断してください🤔

「『君の名は』で怒ってない人まで怒らせた残念作」というのはあくまで私の個人的な意見だということで!

映像美と音楽は流石としか言いようがなかった。
たとえストーリーが受け入れられなくとも、大スクリーンでこのレベルの映像を見れるならお金を払う価値はあります。

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