漫画『ラジエーションハウス』1巻〜7巻のネタバレ感想・考察。視えない病を診つけ出す放射線技師の尊さ。月9ドラマ化決定!

 

月9もそろそろ始まるので『ラジエーションハウス』読みました!
期待していたよりも遥かに面白かった。

診療放射線技師を題材にした漫画は初めて読みましたが、医療漫画を読んだことがある人なら難しく感じることなく読める内容でした!
たまーに専門用語が出てくるけど、きちんと説明してくれるので読みやすくて、絵も好みだった。

そんな『ラジエーションハウス』を7巻まで読んだ感想と個人的考察を書いていこうと思いますー!
 

ドラマ『ラジエーションハウス』各話感想リスト1話 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 10話 11話

 

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漫画『ラジエーションハウス』とは?

モリタイシによるグランドジャンプにて2015年から連載中の漫画。2019年3月時点で既刊7巻。
レントゲンやCT(コンピューター断層診断)で病変を写し出す放射線技師である主人公【五十嵐唯織】が、患者の視えない病を診つけ出し、命を救っていくストーリー。
2019年4月にフジテレビ系「月9」枠にてテレビドラマ化される。

 

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『ラジエーションハウス』あらすじ

診療放射線技師・五十嵐唯織。CTやMRIを撮る腕は超一流だがコミュ障の彼は、憧れの幼馴染・甘春杏が放射線科医として勤める病院に採用される。そこで、彼女を技師として支えようとする唯織だが…!? 視えない病を診つけ出す、画像診断医療コミック開幕!!

引用元

 

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登場人物・相関図

個人的解説付き(あくまで個人の意見です)で気になった登場人物を紹介します。
※ネタバレ含みます。

五十嵐唯織(いがらし いおり)28歳

両親の離婚のため離れ離れとなった幼馴染・甘春杏との約束を守るために放射線技師となった。
コミュ障でいろんな病院をクビになってきた。
「人の気持ちが見えない」と本人は悩んでいたが、隠れた病気は誰よりもよく見える。
職場をクビとなった絶好なタイミングで甘春総合病院で放射線技師が募集され、念願だった甘春杏の元で働くこととなった。

とんでもない初恋こじらせ男。

甘春杏(あまかす あん)28歳

放射線科医2年目。前院長の娘。
幼い頃離れ離れとなった唯織のことは覚えていない。
放射線技師はマニュアル通りに写真を撮るだけでいいというスタンスだったが、唯織の出現で放射線技師の意見にも耳を傾けるようになる。

ツンツンしていた性格が徐々に丸くなっていく姿は可愛いかった😌💕

広瀬裕乃(ひろせ ひろの)21歳

唯織と同時に甘春総合病院に採用された放射線技師。
短大を出たばかりで甘春総合病院が初の職場。
「よく受かったな」レベルでポンコツだが、読者と同じ目線から質問をしてくれるのでありがたい存在。

放射線技師と初々しく、4巻では見せ場もあり応援したくなるタイプ。

軒下五郎(のきした ごろう)34歳

甘春総合病院・診療放射線技師。
裕乃に対して若干マウント取り気味。先輩風を吹かすのが得意。
しかし唯織の実力は認めていて基本はいい人。

威能圭(いのう けい)37歳

甘春総合病院・診療放射線技師。
漫画では伝わりにくいがイケボ。
ファミレスで女子高生と相席するなどかなり変わっている。

悠木倫(ゆうき りん)22歳

甘春総合病院・診療放射線技師。
女の子みたいな顔立ち。
性格は少し変わっていて、唯織並みにコミュ障に見える。

黒羽たまき(くろばね たまき)39歳

甘春総合病院・診療放射線技師。
信じられないくらい妖艶。女もいけるとのことなのでバイセクシャルなのかも。

小野寺俊夫(おのでら としお)51歳

甘春総合病院・診療放射線技師。
技師長を務める。
ダンディーなおっさんだが平気でセクハラする。喫煙者。
過去になったようでAi(死亡時画像診断)に積極的。

辻村駿太郎(つじむら しゅんたろう)31歳

整形外科医。
杏に好意を抱いていて、唯織の出現に危機を覚えている。
ドM。

 

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漫画『ラジエーションハウス』感想・考察

面白かったー。
3巻では号泣。一気に読みました。

とりあえず五十嵐さん。子どもの頃の口約束を本気にして28歳になった今でも杏ちゃんのこと思い続けるって何それ、かっこよすぎる。
ツンツンの杏ちゃんが徐々に柔らかくなっていくのも可愛いかった〜!

※以下、7巻読了後の感想になります。未読の方はネタバレご注意ください。

診療放射線技師というお仕事

主人公・五十嵐唯織は、幼い頃に離れ離れになった幼馴染・甘春杏との「私が放射線科医で唯織は放射線技師になって私のお手伝いをするんだよ」という約束を守り診療放射線技師となった。
いくつかの病院での勤務経験を経て(コミュ障のため職場を転々としてきた)、甘春病院に赴任してきます。

ここから物語は始まるんだけどびっくりする所が、五十嵐が医師免許を持っているということ。
医師免許を持っているにも関わらず、あくまで診療放射線技師として働きたいがため、職場ではそれをひた隠しにしています。

唯織は【放射線科医である杏のサポートをするために放射線技師になることを決めた。そのために、病気のことは自分でもしっかりと分かっていた方がいいと思って医師免許をとり、より理解を深めるべく海外で学んだ】らしいんだけど

え、何それ。極めすぎだし、天才すぎない?
医者になりたくてもなれない人がいる世の中なのにマジか…。
やはり優秀な医者って変わり者が多いのね‥‥。

こんな感じで唯織は診療放射線技師というお仕事に思い入れを持っていて、しかもめちゃくちゃ優秀です。
杏ちゃんも見抜けなかった病気を発見し、患者の命を救っていきます。
それだけではなく、院長・大森渚曰く「アメリカで最も権威のある放射線科医も彼を認めている」とのこと。本当にトップクラスの放射線科医なんですね‥‥ほんとさ、放射線科医として働いた方が杏ちゃんのためになるんじゃないの?と思うんですが🤔

能ある鷹は爪を隠す人はいますが、ここまでの人はなかなかいないでしょう。
経歴や資格まで隠すなんて理解できない。ましてや幼い頃に好きだった子との約束のためって‥ほんとすごい。そしてかっこよすぎる😭💕

マンモグラフィでは見つけることが出来ない乳がん

ここからは、漫画『ラジエーションハウス』を読んで感動したシーンや好きなシーンを挙げていく。

1巻後半から3巻にかけて登場する千葉親子。

唯織は、過去に乳がんにかかり左胸の乳房を全摘している千葉美佐子のマンモグラフィ検査中(乳がんの初期段階の石炭化やしこりを見つける為の乳房専用のX線撮影検査)、カルテを見てあることに気がつく。
触診をしようとした唯織は、美佐子から警戒され、杏には「どうして医師でもないアナタが、そんなことをする必要があるのよ」と怒られる。

膝のMRI検査で成長痛と診断された美佐子の息子・健太郎と話していた唯織は、千葉一家がリ・フラウメニ症候群(家族性にがんを多発する遺伝性突然変異)であるのではないかと考え、再検査を行う。
結果は、骨肉腫(簡単に言うと「骨のがん」発育の盛んな十代に多く発生する悪性腫瘍)だった。

健太郎の病気を発見したこともあり、やっと美佐子に話を聞いてもらえるようになった唯織は、マンモグラフィ検査中に触診をしようとした理由を、美佐子がデンスブレスト(高濃度乳腺のこと。乳腺が高濃度のためマンモグラフィでは腫瘍が見つかりにくい)だと疑ったからだと伝える。
その後、超音波検査、造影剤を使ったMRI検査を行い、がんを発見。クモの巣状の非浸潤性乳がんで、MRIでないと発見できなかった。

こうして唯織が千葉親子の骨肉腫と乳がんを発見したことで、読者であるわたしは診療放射線技師という仕事の素晴らしさを感じた。

というより病気を見つけること、病気を早期発見することの大切さを、かな‥‥。
たしかに唯織は優秀だけどそれは唯織が放射線科医として優秀だからでしょ?と感じています。

ともあれ、病気を早期発見したことで、健太郎も美佐子も命を落とす心配はなくなったわけです。
健太郎の骨肉腫という病気は100万人に2人の確率でなると言われていて、初期症状では安静にしておけば痛みが軽くなるため大半の人は気づかない、非常に早期発見の難しい病気。
美佐子の乳がんも、美佐子がマンモグラフィ検査では見つかりにくいデンスブレストであることに気がつき、超音波検査で再検査。超音波検査でもがんは見つからず、造影剤を使ってMRI検査を行なった。こうしてMRIでないと発見できないクモの巣状の非浸潤性乳がんを発見。

早期発見の難しい病気を立て続けに発見した唯織にはあっぱれでした。
手術や治療で命を救う医療漫画も面白いけど、病気を早期発見して患者の命を救う医療漫画もいいな〜と読んでて感じた

ちなみに美佐子のバックグラウンドも掘り下げられていて、3巻では号泣だった。
美佐子は過去に片胸を全摘しているにも関わらず、生きるために残された胸も摘出することとなります。
同じ女性として、このシチュエーションだけで胸が痛む。ここだけでも目頭が熱い。

救われたのが美佐子の元旦那の存在。
美佐子が片胸を全摘した際に美佐子の方から別れを告げていましたが、ヨリを戻したいと言われます。

「僕は君の外見だけを好きになって結婚したわけじゃないよ。」
「君は僕がこんなすっかりハゲちゃったから嫌いになったのかい」
「外見が変わるのはお互い様さ。僕は美佐子、君と言う人を丸ごと愛してるよ。だからもっと僕を頼っていいから全部ひとりで抱え込もうとしないでさ家族で3人で乗り越えていこうよ」

この言葉たちは涙なしでは読めなかった。
本当にいい(元)旦那さんや………。

Ai(死亡時画像診断)の出現で急に謎解き漫画に

4巻の最後から5巻にかけて登場した藤本直樹くん(13歳)のAiをすることとなりました。

Ai(Autopsy imaging)とは死亡時画像診断のことで、遺体にCTやMRIなど画像診断機器を用いて死因研修に用いります。
甘春総合病院では救急で死亡した場合は必ずAiはやる方針である。

このAiの登場で、4巻までは病気を早期発見する医療漫画だったのがいきなり科捜研チックな推理要素を取り入れてきて驚いた。
Aiの登場時は「へーそういうのもあるんだー」といった感じで読み進めてましたが、いきなり唯織が探偵みたいに犯人を言い当てちゃうんですよ👍

死亡した直樹くんは「虐待されてたんじゃないの?」と、一度読者に両親を疑わせておいての真犯人登場という読者を欺くテクニックもいきなりの推理漫画にシフトチェンジ。この漫画の末恐ろしさを感じた。
しかし『ラジエーションハウス』のすごいところは、これからAiで名探偵五十嵐唯織が始まるのかなーと思わせておいて6巻では医療漫画として更に飛躍アップ。手術シーンまで入る。本当にいろんな要素が盛りだくさんで濃い漫画です。

 

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まとめ

満足度 ★★★★☆(星5つ中4つ)

医療漫画として面白いのはもちろん、5巻ではいきなりのミステリー要素も入ってきて、いろんな面で面白かった。

診療放射線技師、診療放射線科医を題材にした漫画なので、聞き慣れない用語も多かったですが、分かりやすく説明してくれるので医療漫画を敬遠しがちな私でも読めました😌
絵も好みだったので余計に読みやすかったかな👌

あと、唯織が一途に杏ちゃんを想う気持ちが可愛いし、ツンツンしていた杏ちゃんが唯織の影響で技師たちと分かり合っていく姿も可愛い\(^o^)/
唯織と杏ちゃん2人の恋の行方も必見です。

成瀬
4月から月9でドラマ化も納得の良作でした〜・:*+.\(( °ω° ))/.:+